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「Wolt」が処方薬即時配送。新デリバリーシステムでEC配達も計画

デリバリーサービス「Wolt」を展開するWolt Japanは、法人向け即時配送プラットフォーム「Wolt Drive」の運用を開始。メディカルノートと院内処方薬即時配送の実証実験を、4月14日に開始する。配送料金は一律1,000円で、患者負担。

Wolt Driveは、Woltが法人向けに提供する「サービスとしてのデリバリー」。30分程度での商品の即時配送を希望する企業が、WoltのアプリやWebサイトに店舗ページを開設することなくWoltの配達システムを利用できる。

「Drive UI」(Wolt Driveの専用管理ポータル)を利用することで、Web上から配送サービスをWoltに依頼できる。また、API連携による「Drive API」を利用することで企業のオウンドサイトとシームレスな連携も可能。

処方薬即時配送の実証実験では、東京都新宿区のeHealth clinicなど参加する複数のクリニックを拠点に、半径3km圏内の処方薬配送をWoltに委託。院内処方薬を30分程度で配送する。

検証クリニックの1つであるeHealth Clinic

実施にあたり、メディカルノートがオンライン診療プラットフォームを提供する複数のクリニックに対して、Wolt Driveを連携する。患者がクリニックから半径3km以内の場所へ薬の配送を希望する場合、クリニックは院内で調剤後、Woltに配達を依頼する。

Woltは、Wolt Drive専用管理ポータルでクリニックの位置と配達物、配達先に関する情報を確認。配達員に配達業務を委託し、患者へ薬を届ける。患者はSMSで配達状況の通知を受けたり、Wolt Driveの専用サイトを通じて配達員の位置情報などをリアルタイムに確認できる。

実証実験では、院内処方ができるクリニックを中心とした限定的な配達エリアへの即時配送とオンライン診療ニーズの相関性を検証。「自宅や職場からオンライン診療を受けたい」、「調剤薬局に出向くことなく希望する場所で処方薬を受け取りたい」といったニーズを調査するため、都心に拠点を構える複数のクリニックで実施する。実証実験の終了時期は未定。

Woltでは今回の取り組み以外にも、Shopifyなど複数のEコマースプラットフォームとのWolt Driveプラグイン開発を開始しており、今後日本市場でサービス提供を開始予定。オンラインショッピングで購入した商品の配送方法として、Wolt Driveを選択できるようになる。