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携帯発電機で死亡事故も。防災の日を前に使い方を確認しよう
2021年8月27日 11:21
経済産業省は、9月1日の防災の日を前に、携帯発電機やカセットこんろなど防災用品の誤った使い方による事故事例を紹介し、正しい使用方法の確認を呼びかけた。
携帯発電機
停電時の非常電源として携帯発電機を所持する家庭が増えているが、携帯発電機の排ガスには毒性の強い一酸化炭素が含まれており、屋内での仕様による死亡事故も報告されている。
そのため経済産業省では、携帯発電機は屋内で絶対に使用しないよう呼びかけており、屋外であっても風通しのよいところでの使用を推奨している。
なお一酸化炭素濃度3,200ppmで、30分で死亡に至るという。
事故事例
1.2018年9月8日(北海道、50歳代・男性、死亡)
一酸化炭素中毒により1名が死亡し、現場には家庭用の携帯発電機があった。
取扱説明書には、「排ガス中毒のおそれがあるため、排ガスがこもる場所で使用しない。排ガスは一酸化炭素などの有害成分を含んでいる」旨が記載されていたが、停電時に換気の不十分な屋内で使用したため排ガスが滞留し、一酸化炭素濃度が上昇して事故に至ったものと考えられる。
2.2020年9月7日(鹿児島県、1名死亡、2名重症)
一酸化炭素中毒で1名が死亡、2名が重症を負い、現場に家庭用の携帯発電機があった。
製品に異常は認められず、換気が十分に行なえない屋内で使用したため、排気ガスにより屋内の一酸化炭素濃度が上昇し、一酸化炭素中毒になったものと推定される。なお本体及び取扱説明書には、「排気ガス中毒のおそれあり」、「屋内など換気の悪い場所で使用しない」旨が記載されている。
カセットこんろ
カセットこんろの事故は年間を通して発生しており、特に気温が下がる冬場は鍋料理をする機会があるため増加傾向にあるという。また台風などの災害によりガス供給が停止した際に、カセットこんろを使用することも考えられる。
誤使用においては、ボンベの破裂による火災などの可能性がある。間違った使い方として、カセットこんろを2台以上並べる、大きな調理器具をのせるなどがあり、これらは熱がこもりカセットボンベが加熱されて破裂するおそれがあるという。
事故事例
1.2018年12月30日(石川県、火災）
カセットこんろに他社製のカセットボンベを装着して点火したところ、製品及び周辺を焼損する火災が発生した。
製品は使用者がカセットボンベのフランジ切欠きを下向きに装着したために、液化状態のガスが製品内部に噴出され、点火動作により引火したものと推定。製品の本体表示には、「専用の容器(ボンベ)を使用する」、「容器(ボンベ)は正しくセットして使用する」旨が記載されている。
モバイルバッテリー
身近な存在であるモバイルバッテリーだが、一定数の事故(火災)も毎年発生している。使用時の注意点として、「モバイルバッテリーに衝撃を加えない」、「充電ケーブルのコネクターに水分などが付かないようにする」、「充電時のアダプターはバッテリー付属のものを使用する」などが挙げられている。
事故事例
1.2016年4月17日(滋賀県、火災)
モバイルバッテリーを充電中、製品および周辺を焼損する火災が発生。事故の原因として、製品の出力用シガーソケットに他社製のACアダプターを接続して充電したため、バッテリーが発熱し発火に至ったものと推定される。
なお取扱説明書には、「付属されているAC100Vアダプター、シガーソケットDC12Vアダプター以外では充電しない」旨が記載されている。
