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地域独自の「〇〇ペイ」構築 NECがQRコード決済プラットフォーム

NECソリューションイノベータは、地域独自のキャッシュレスサービス化を支援する「NEC クロスドメイン型デジタルサービス構築プラットフォーム キャッシュレスサービス」の提供を、4月16日より開始した。広島県尾道市瀬戸田地域において、「しおまちペイ」として5月上旬の導入を予定している。

同サービスは、宿泊施設等が観光客など域外からの来訪者に決済用のQRコードを発行し、来訪者が地域の観光施設や商業施設で、QRコードを利用した支払いを可能とするもの。来訪者による地域の観光施設、商業施設での買い物や体験などの消費活動促進を目的とする。

また、個人情報と紐づけない形で収集された購買情報を活用し、人流や消費行動の分析が可能。地域経済の発展に向けた施策検討に活用できるとしている。

来訪者は、宿泊施設等でサービスの利用登録を行なうことで、本人確認書類等を提出することなく利用可能。LINE公式アカウントに友だち登録することで、決済用のQRコードが発行される。

スマートデバイスやLINEアプリを利用していない場合は、宿泊施設等から生体認証付カードの貸し出しを受けて指紋情報を登録すると、カード上にQRコードが発行される。生体認証カードはセカイエが提供するもので、支払い時に指紋認証を行なうことで、カードの液晶部分に決済用のQRコードが表示される。

店舗ごとに異なる特典を付与したデジタルクーポンの発行や福引など、地域の特性に合わせた機能の追加が可能。また各施設では特別な決済専用端末を設置することなく、各施設で所有しているスマートデバイスを決済端末にすることができる。

宿泊施設等でのチェックアウト時の精算に合わせて、サービスの利用停止やQRコードの無効化を行なう。収集する購買情報は利用者の氏名とは紐づけず、外部からアクセス不可能な形式にして、同サービスのプラットフォーム上に保管する。

価格は、宿泊施設等5カ所、施設店舗等20カ所に導入する場合、1エリア月額25万円(税別)。初期導入費、SI費等は別途。3年間で全国200エリアへの導入を目指す。