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セーラー万年筆、110周年記念モデル。「プレミアム」は55万円

創業110周年記念万年筆 プレミアム

セーラー万年筆は、「創業110周年記念謹製万年筆」を5月27日に発売する。「プレミアム」110本、「くろがね」、「しろがね」各1,100本限定で、価格はプレミアムが55万円、くろがね、しろがねが11万円。販売はセーラー万年筆製品取扱店。

いずれも、セーラー万年筆独自の21金ペン先。より弾力を持たせたペン先は、筆圧が強くかかったときでもインク切れが起こりにくく、常にインクの供給が安定しているという。セーラーの象徴である「錨」と110周年のメモリアルを中央に刻み、バイカラーで仕上げた限定仕様となっている。

プレミアムでは、21金ペン先とイメージをリンクさせた21金をボディに使用。光沢を抑えたマット加工により、素材本来の美しさと落ち着いた雰囲気をもたせている。

くろがねでは、ステンレス黒色発色材をボディに使用。電解発色の新技術の採用で、金属感を活かしながら深みのある黒発色を実現している。素材の表面に極薄の黒色酸化被膜を成長させ、光の干渉を利用して色を認識させるため、剥がれる心配がなく、耐久性、耐候性に優れているという。ステンレス黒色発色材は、プレミアムのボディにも使用されている。

創業110周年記念万年筆 くろがね

しろがねでは、スターリングシルバー925をボディに使用。「古くから神秘的な素材として語り継がれ、使われてきたシルバー」とし、セーラーの錨とともに、裏切らない確かな不変の素材としてボディに採用した。

創業110周年記念万年筆 しろがね

パーツにも特徴を持ち、プレミアムの蓋栓飾りとして中空に輝く錨を、くろがねとしろがねにはバイカラーでプレートの錨を埋め込んでいる。飾りリングの正面には創業の「since1911」が、蓋金輪にはロゴが刻まれている。また尾端部には、レーザー加工でシリアルナンバーを刻印している。

蓋栓飾り
飾りリング
蓋金輪
シリアルナンバー

110周年記念モデルを収める箱は、飛騨高山の木工技術を駆使し製作。素材には国産の栗材を使用している。栗は硬く、湿気にも強く耐久性に富むことから、栗材の無垢箱に収めることで万年筆を保護できるという。

箱の製作は飛騨高山の伝統工芸である一位一刀彫の彫師二代目小坂礼之により監修され、プレミアム用には小坂氏の手彫りにより名栗目(なぐりめ)のテクスチャーを施している。

ペンシースは、「麻世妙-majotae」製の大麻布を使用。使い込むほどペンに柔らかく馴染むため、万年筆を保護できるとともに、独特な経年変化と肌触りを楽しめるとしている。

サイズは共通で、20×163.5mm、軸径17.2mm。重さはプレミアムが約84.6g、くろがねが約76.2g、しろがねが約83.2g。プレミアムのみ110周年オリジナルボトルインク「SAILOR BLUE-黎明」がセットになっている。

SAILOR BLUE-黎明