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シチズンが機械式に本気。新型自社ムーブ搭載「The CITIZEN」

「NC0200-90E」

シチズン時計は、新しい自社開発のメカニカルムーブメントを搭載した腕時計「The CITIZEN」3モデルを発表した。自動巻きの機械式腕時計で、ブラックダイヤルのモデル「NC0200-90E」とブルーダイヤルのモデル「NC0200-81L」の価格はどちらも605,000円、限定55本のホワイトダイヤルのモデル「NC0200-06A」は825,000円。発売は8月。

シチズンが新たな機械式ムーブメントを開発するのは、2010年以来11年ぶり。新たに開発された「Caliber 0200」(Cal.0200)は、高精度と美しさを両立したのが特徴。高精度な機械式ムーブメントに搭載される、経年変化や衝撃に強いフリースプラング方式のてんぷを採用したのが特徴で、精度の長期持続性を追求した。その精度は、クロノメーター規格(ISO3159)を超える平均日差+5~-3秒を実現している。

新たに開発された機械式ムーブメント「Caliber 0200」

極めて高い部品加工精度が求められるというてんぷの製造に対して、シチズンは製造工程を新規に開発。また脱進機は、エコ・ドライブムーブメントの部品製造で培ったLIGA工法(微細構造物形成技術)などの技術も用いられた。

見た目の美しさにもこだわり、ひとつひとつの部品を美しく仕上げたほか、美しく見える配置にもこだわった。回転錘や輪列部品の装飾をはじめ、上面はサティナージュ(ヘアライン)仕上げ、細部はダイヤカットを施し、異なる仕上げでコントラストや立体感を生み出している。

ムーブメントの開発にあたっては、2012年に同社傘下に入ったスイスのラ・ジュー・ペレの資産やノウハウが活用されており、高精度に加えて美しさも備えた、審美性を高めたムーブメントとしている。また、シチズンによる自社設計・自社組立でありながら、ラ・ジュー・ペレの高度で幅広い装飾技術も最大限活用した、日本とスイスの両国の時計製造文化を背景に持つムーブメントになっているという。

高精度に加えて美しさも追求された
「Caliber 0200」

ケースは、先進性を表現する時計デザインとして、ラグ(バンドをつける凹型の部分)のない大胆な面構成を採用。ステンレス無垢素材で、粗目のヘアライン仕上げと鏡面仕上げが組み合わされる。

ダイヤルは3針タイプで、秒針を6時位置に小さく配置するスモールセコンドを採用。「The CITIZEN」のシンボルマークで、先見性を象徴するイーグルマークも配される。ケースのシルエットは力強いが、ドルフィンハンド、バーインデックス、スモールセコンドと、クラシックなドレスウォッチにみられる王道のデザインを踏襲している。

ブラックダイヤルのモデル「NC0200-90E」は、電鋳⼿法により砂地模様があしらわれ、凹凸の陰影による繊細な変化が楽しめる。ブルーダイヤルのモデル「NC0200-81L」は放射状に広がるサンレイパターンに塗膜研磨が施され、光沢感と深みのあるブルーが美しく輝くようになっている。

ブラックダイヤルのモデル「NC0200-90E」
ブルーダイヤルのモデル「NC0200-81L」
裏蓋はシースルーバック

数量限定のホワイトダイヤルのモデル「NC0200-06A」は、電鋳⼿法によりニュアンスのある質感のダイヤルになっているほか、ムーブメントの回転錘はK22(22金)製で、イーグルマークの付いた特別モデルになっている。

ホワイトダイヤルのモデル「NC0200-06A」
ムーブメントの回転錘はK22(22金)製で、イーグルマークの付いた特別製

ムーブメントは自動巻き(手巻き付き)で、パワーリザーブは最大約60時間。精度は平均日差+5~-3秒。振動数は28,800回/時。石数は26石。

ケース・ブレスレットはステンレス製。ホワイトダイヤルのモデル「NC0200-06A」はワニ革バンド。防水性能は5気圧防水。風防はサファイアガラスで、クラリティ・コーティングが施される。裏蓋はシースルーバック。本体サイズはケース径が40mm、厚さが10.9mm。