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住みたい街ランキング 1位は「本厚木」。賃貸は郊外化、購入は二極化

LIFULL(ライフル)は9日、首都圏エリアの「2021年 LIFULL HOME'S 住みたい街ランキング」を発表した。賃貸の1位は「本厚木」、買って住みたい街は「勝どき」となり、賃貸と購入ユーザーで意向の違いが顕著となった。

ランキングは、住宅情報サイト「LIFULL HOME'S」掲載物件の実際の問合せ数から算出。同社によれば、コロナ禍による住まいに対する考え方の変化などにより、「賃貸は郊外化」「購入は都心と郊外の二極化」の傾向が強くなっているという。

賃貸では、「低家賃」「都内へのアクセスのしやすさ」「ターミナル駅で生活利便性が担保できる」などの理由から郊外化の傾向が強まった。本厚木は昨年の4位からトップになったほか、「千葉」「柏」「町田」など、準近郊・郊外でも都心方面へ乗換なしでアクセス可能な路線沿いの駅が大きく順位を上げた。

首都圏のランキング
借りて住みたいランキング(首都圏)

対照的に、前回まで4年連続1位の「池袋」は5位に後退。「川崎」(3位→10位)、「三軒茶屋」(6位→16位)、「吉祥寺」(9位→18位)など、都心周辺の人気エリアがランクダウンしている。

購入の1位は、 2年連続で都営地下鉄大江戸線の「勝どき」。駅周辺でオリンピック選手村跡地の大規模プロジェクトが進行中で、その動向も含めて高い注目を集めているという。

同様に、前回19位から2位に急上昇した「白金高輪」、210位から19位の「牛込柳町」など、話題性の高い分譲物件のあった駅は順位を大幅に上げた。LIFULLでは、「都心一等地の人気はコロナ禍でも衰えていない事が明らか。新型コロナ収束後を想定し、利便性と資産性の高い都心周辺に買っておきたい、もしくはコロナ禍だからこそ、移動の少ない都心周辺で生活したい職住近接などのニーズによるもの」と分析している。

買って住みたいランキング(首都圏)

また、「八王子」「柏」「橋本」「平塚」など、テレワークの進捗に対応して新型コロナ感染回避をイメージした準近郊・郊外も上位に登場。都心周辺の賃貸から購入して転居する例も見受けられるという。

なお、近畿圏版では、賃貸は「三ノ宮」が5年連続1位、購入は「本町」が2年連続で1位獲得など、コロナ禍においても利便性の高い市街地中心部の選択志向に変化なし。中部圏版は、賃貸は「岐阜」が3連覇、購入では「名古屋」が前回の49位から一気に順位を上げて1位になったが、新型コロナウイルスによる影響はさほど見られないという。

九州圏は、賃貸は「博多」が4年連続の1位、購入では前回3位の「唐人町」が初の1位を獲得したが、「コロナ禍でも福岡市中心部への一極集中という状況に変化なし」としている。

近畿圏
中部圏
九州圏