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ローソン銀行、飲食店向けATM入金サービス「金庫がわりくん」

ローソン銀行ATMは、法人向けの入金サービス「金庫がわりクン」を11月16日からスタートする。

飲食業やサービス業を営む事業会社を対象にしたサービス。ローソン銀行の法人用口座と紐づく入金カードを作り、お店の売上金などをローソン銀行ATMに入金、法人口座で管理できる。ローソン銀行としては初の法人向けサービスとなる。

金庫がわりくんでは、口座開設とあわせて「入金専用」のカードを2枚発行。全国のローソン銀行ATMに24時間365日入金できる。ATMに入金した資金は、ローソン銀行口座に入金され、インターネットバンキングで残高や入金明細が確認できる。一つの口座に紐づく複数の入金専用カードを発行できるため、複数店舗を運営する事業者も売上金を一元管理できる。

初期費用は入金カード発行にかかる1,100円(税込)×店舗数分。入金手数料コースは3種類用意し、Aコースは入金1回ごとに330円(税込)。Bコースは1日何回でも入金可能で、440円(税込)/日、Cコースは11,000円(税込)/月で、1カ月何回でも入金できる。

紙幣の入金は1回に付き200万円、または209枚まで対応。ATMへの入金は紙幣のみで硬貨には対応しない。

通常のキャッシュカードではなく、入金専用のカードを使うため、スタッフによる不正な資金の引き出しなどの心配はない。飲食業などでは夜間の現金管理などに課題があり、「閉店後すぐに入金したい」というニーズが高いため、「金庫がわりくん」を提案していく。

サービス開始を記念して、11月16日から2021年6月30日までは手数料を無料にする「無料お試しキャンペーン」を実施する。

銀行の支店統廃合の影響でATM入金ニーズが拡大

ATMを使った同様のサービスは、セブン銀行でも展開されている。また、メガバンクや地銀においては「夜間金庫サービス」により、夜遅い時間の入金などに対応していた。

しかし近年、金融機関においては業務効率化のため、夜間金庫サービスから撤退する流れがあり、また支店窓口の統廃合も進められているため、利用者の利便性の低下などの課題が起きているという。

こうした課題に応えるサービスとして「金庫がわりくん」を提案。そのため身近なコンビニに設置したローソン銀行ATMを活用し、中小法人のニーズに応えていく。特にIT化が進んでいない10数店舗程度の系列店などでは、店舗ごとにカードを発行して一括して現金の流れが管理できるため、そうした中小規模事業者にアピールしていく。

最大の特長は、全国のローソン銀行ATM(6月末で13,434台)で使えること。また、一部の銀行では「入金カード」「夜間金庫」などのサービスの継続が難しくなっていることから、そうしたサービス利用者の乗り換え需要も狙っていく。ローソン銀行としては、初の法人向けサービスだが、早い段階で数千店舗の利用を目指すとしている。