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東京都、活動再開ロードマップ発表。「新しい日常」へ3ステップで緩和

小池都知事(都知事記者会見YouTubeから)

東京都は、新型コロナウイルス感染症に伴う緊急事態宣言の解除に向け、社会経済活動再開のためのロードマップを策定した。感染状況を見ながら、ステップ1~3まで徐々に緩和し、段階的な活動再開を目指す。

感染を最大限抑えながら、モニタリング等を通じて、都民生活や経済社会活動との両立を目指す。感染拡大の兆候が見られたら「東京アラート」を発動、感染状況によっては再びの外出自粛も行なう。また、第2波に対応するために医療・検査体制を整備。新しい日常が定着した社会の構築を目指す。

ロードマップの5つのポイント
ロードマップのイメージ

モニタリングは、「新規陽性者数」「新規陽性者における接触不明率」「週単位の陽性者増加比」「重症患者数」「入院患者数」「PCR検査の陽性者数」「受信相談窓口における相談件数」の7項目を活用。重症患者数と入院患者数以外は7日間の移動平均を使う。現在の東京の状況では、国の緊急事態宣言解除状況は下回っている。

モニタリング指標の状況は、「東京都 新型コロナウイルス感染症 対策サイト」で、随時情報提供していく。また、現在の状況をレインボーブリッジのライトアップで表現。緊急事態宣言解除以後は7色のレインボーカラーを点灯、しかし、再び感染拡大状況となり「東京アラート」発令時には赤色に点灯する。

緊急事態宣言解除後は、段階的に休業要請を解除していく。現在はステップ0だが、ステップ1~ステップ3まで順次緩和していく。

休業要請緩和のステップ(施設別)

ステップ1では、博物館・運動施設・学校を一部解除するが、学習塾や劇場・集会場、漫画喫茶・パチンコ屋、ゲームセンター・遊園地などは休業要請のまま。ただし、飲食店は現在夜8時までの営業を夜10時まで認め、酒類の提供も夜10時まで(現在は夜7時まで)にする

ステップ2では、博物館・運動施設・学校を再開し、学習塾や劇場・集会場も再開。ただし、漫画喫茶・パチンコ屋、ゲームセンター・遊園地などは休業要請を継続する。飲食店の営業時間はステップ1と同様。

ステップ3では、漫画喫茶・パチンコ屋、ゲームセンター・遊園地なども再開。飲食店の営業時間を夜12時まで(酒類提供も12時まで)とする。

イベントは、ステップ1では50人まで、ステップ2は100人まで、ステップ3では1,000人までと段階的に緩和。ただし、ステップ3でも、接待を伴う飲食店、ライブハウス、カラオケ・事務などは休業を要請。これらの施設はクラスター発生の可能性が高いとし、引き続き休業を求め、国の対処方針などを見ながら検討していく。

緊急事態宣言が解除次第、東京都もステップ1に移行する。政府も25日の首都圏解除の可能性に言及しているため、早ければ解除発表後に休業も緩和される。

学校の再開は、分散登校を段階的にすすめていく。オンライン学習と組み合わせて、第2波に備えながら徐々に登校日を増やしていく。

学校の段階的再開

また、暮らしの中や働く場で、感染拡大を防止するための取り組みをまとめた「新しい日常」の実践を要請。3密を避け、ソーシャルディスタンスを確保し、手洗いの徹底・マスク着用とともに、日々の暮らしの見直しをすすめている。

事業を再開するに当たり、施設の利用者や従業員の方々を守るためのも策定。PDFを公開している

東京都感染拡大防止ガイドライン 「新しい日常」の定着に向けて(概要)

商業施設等利用者への対策

時間制来場者システム、オンラインチケット販売等による混雑緩和
人と人との間隔確保(2m程度)
マスク着用の周知等

従業員へ対策

検温等による体調管理の徹底
共有物品の定期的な消毒
マスク着用の徹底等

施設環境整備

窓口等の対面場所にアクリル板等で遮蔽
チケットレス等導入による接触回避 等
タッチパネル等不特定多数が触れる場所の清掃・消毒 等

感染者発生時に向けた対応

顧客リストやアプリの活用などによる来場者の把握

各施設別のガイドライン

各業界別の感染拡大防止例
各業界団体ガイドラインの周知徹底 等