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文章や演説の要約文を自動で生成。NTT Com

閲覧しているWebサイトの内容を要約するツール

NTTコミュニケーションズ(NTT Com)は、長い文章から要約文を自動生成する「COTOHA Summarize」の提供を、4月23日より開始する。「COTOHA API」の1つとして先行提供しているAPIに加え、利用シーンに応じたツールによって、自動要約機能を利用できる。

COTOHA Summarizeは、NTT Comの自然言語解析AI「COTOHA」シリーズの要約サービス。Webページ、ビジネス文書などの文章を入力すると、指定した文字数に近い長さの要約文を作成できる。日本語、英語に対応。

元の文章から重要な文章を抽出するだけでなく、抽出した結果を自然な要約文として自動生成する生成型要約は日本初としている。要約文を生成せず、重要な文章を抽出するだけの用途にも利用可能。

要約精度については、NTT研究所によるAI技術の研究成果を活用し、要約評価指標である「Rouge(ルージュ)」スコアで、世界最高レベルを達成しているという。Rougeとは、テキスト要約の評価に用いられる、人間の作成した要約とシステムが作成した要約との一致度を測る指標。

提供するツール(プログラム)は、「閲覧しているWebサイトの内容を要約するツール」、「社内で利用するビジネス文書を要約するツール」、「RPAと連携し、情報を自動収集して要約するツール」、「講演・演説などの音声データから自動で要約文を作成するツール」の4つ。

Webサイトの内容を要約するツールは、Webブラウザで閲覧したサイトの要約文を生成。市場調査やマーケティングにおける情報収集での利用を想定する。

ビジネス文書を要約するツールは、ビジネス文書などを入力すると、要約した文書を出力するWebアプリケーションを備えたツール。社内向けのWebサイトに組み込むことで、社内文書を要約するケースなどに利用できる。提供開始時点では、入力したテキストデータの要約。今後はMicrosoft Office形式のファイルをそのまま要約する機能の追加を予定している。

社内で利用するビジネス文書を要約するツール

RPAと連携するツールでは、RPAソフトとの自動連携機能を提供し、情報を自動収集して要約文を自動生成。市場調査やマーケティングにおける情報収集での利用を想定する。

RPAと連携し、情報を自動収集して要約するツール

音声データから自動で要約文を作成するツールは、音声認識APIと組み合わせることにより、講演や演説などを文書として要約。文字起こしの作業を削減し、確認作業のみで講演や演説の要約を作成できる。

講演・演説などの音声データから自動で要約文を作成するツール

利用料金はNTT Comが提供するCOTOHA APIの料金プランが適用され、初期費用は無料、月額費用は13万円で原文約520万字までの要約が可能。利用開始月を含む3カ月間の料金は無料。

COTOHA APIとは、NTT Comが提供しているAIによる自然言語解析API。提供しているAPIは、構文解析・固有表現抽出・照応解析・キーワード抽出・類似度算出・文タイプ判定・感情分析・音声認識・音声合成・固有名詞補正・ユーザー属性推定(β版)・言い淀み除去(β版)・音声認識誤り検知(β版)・要約・テキスト分類。