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パソコン買い換えは「モダンPC」に。マイクロソフト
2019年11月27日 20:36
マイクロソフトは26日、「モダンPC」に関する説明会を開催し、その現状と今後の取り組みについて語った。
「モダンPC」とは、マイクロソフトが提唱する、最新機能を搭載したPCの総称。Windows 7が2020年1月14日にサポート終了することをうけ、PCの買い替え需要は非常に好調だが、それを後押しする取り組みとして同社がグローバル展開しているものだ。
目的は、PCの詳しい知識がなくても店頭で「モダンPCが欲しい」と言えば、一定水準を満たしたPCを選べるようにするため。最新のWindows 10を快適に使えるPCを選ぶ指標になる。
Windows 7が発売されたのは2009年9月。当時購入したPCであれば約10年前のPCということになる。PCに詳しくない人でもPCを選びやすくするための取り組みといえる。
なお、モダンPCとして定義されるPCはノートPCに限定しているわけではないが、現状は実質的にノートPCのことを指す。
モダンPCのポイントは多岐にわたるが、ストレスなく使えるPCであることが最大のアピールポイントだ。10年前のPCでは記憶装置としてハードディスク(HDD)を搭載したものがほとんどだったが、現在のPCでは「SSD」と呼ばれるより高速なハードウェアが搭載されている。
SSDは、単純比較でHDDの数倍から数十倍の速度が出るものもあり、使用感の差は圧倒的だ。高速なPCが欲しければ現在、ほぼ必須の装備で、モダンPCもSSDなど高速な記憶装置の搭載は必須になる。HDDのように回転するディスクが無いため衝撃に強いのもメリット。
この10年で、CPUなどの進化は勿論だが「PCが速くなった!」と感じるポイントはSSDによるところが最も大きいかもしれない。
マイクロソフトではモダンPCのユーザー調査を実施しており、従来のPCよりも速くなったと感じる人が94%だったという。SSDによる高速化がその大きな要因になっているそうだ。
デザインに関しては、ノートPCとしてもタブレットとしても使える2in1ノートや、厚さ18mm以下のウルトラスリムノート、オールインワンノートなどが条件となる。タブレットのように使いたいのであれば2in1を選びたいところだが、頻繁に持ち歩くような用途ではウルトラスリムノートがより軽量。あまり持ち歩かないのであればオールインワンノートも捨てがたい。このあたりは実際に手に取って判断するのがいいだろう。
そのほか、スマートフォンのように顔認証や指紋認証など最新のセキュリティ機能も利用でき、Microsoft Officeも搭載される。
バッテリに関しては推奨項目として最低8時間以上の駆動、と定義されているのにとどまるが、省電力化によって最大20時間を誇る駆動時間を持つ製品もある。
以上がモダンPCの概要だ。細かいことは考えず、モダンPCをキーワードにPCを探せば、間違いなく「イマドキ」のPCを購入できるだろう。
現在、国内のWindows 7搭載PCは約890万台。そのうちWindows 10へ買い換える予定のユーザーは470万人、様子見が320万人、買い換えないのが90万人とされる。買い換え予定470万人のうち、150万人が年末までに買い換え予定で、同社ではこれらのユーザーに向け、「モダンPC」戦略を軸に年末商戦で攻勢をかける。