ヤフー×LINE経営統合正式発表。「世界をリードするAIテックカンパニー」

ヤフー親会社のZホールディングス(ZHD)とLINEは、18日に開催したそれぞれの取締役会において、対等な精神に基づく両社グループの経営統合について、資本提携に関する基本合意書を締結することを決議した。両社は、2019年12月を目処に、法的拘束力のある最終契約を締結することを目指して協議や検討を進めていく。

ZHDグループ及びLINEグループがそれぞれの経営資源を集約。経営統合後の統合会社グループにおいて、それぞれの事業領域におけるシナジーを追求するとともに、AI、コマース、Fintech、広告・O2O、その他の新規事業領域における成長を目指して事業投資を実行し、日本及びグローバルにおける熾烈な競争を勝ち抜くことができる企業グループへと飛躍することを目的として、対等の精神で経営統合を行なう。平均月間利用者6,743万人、アプリ合算MAU 1.4億人のヤフー/ZHDの顧客基盤と、月間8,200万人のLINEの顧客基盤を相互に活用、「日本・アジアから世界をリードするAIテックカンパニーを目指す」としている。

マーケティングにおいては、ZHD/ヤフーとLINEとのデータを活用し、「日本でマーケティング活動をするすべての企業がより効率的な活動を行なえる」としており、新たな広告領域としてO2O/OMO分野を協同で開拓していく。

集客においては、LINEの8,200万のユーザー基盤とZHD/ヤフーのeコマース(ヤフーショッピング、PayPayモール、PayPayフリマ、ヤフオク!、ZOZOTOWN、ヤフートラベル、一休.comなど)を連携し、各区サービスへの集客を強化。LINE公式アカウントを活用したユーザー増なども狙う。

Fintech事業においては、両社が推進しているペイメントや金融事業で協業。ユーザー拡大や利用可能店舗の拡大などを狙う。ペイメント事業の顧客基盤を使った、Fintech事業の強化を図る。

開発人員の拡大やシステム開発ノウハウの共有などで、新規事業やシステム開発でも連携。特に両社が強化しているAI基盤の開発においては、統合会社でも強化、加速していくという。

NAVERとソフトバンクは、LINEの非公開化を目的として対象株式のすべての取得に向けて共同公開買付を実施。NAVERとソフトバンクがLINEの議決権割合50:50とする取引を行ない、LINEはソフトバンクの連結子会社となる。

現状

統合後

統合会社のZHDの代表取締役社長 Co-CEOはZHD現CEOの川邊健太郎氏、代表取締役 Co-CEOはLINEの出澤剛社長が就任する。