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JR東、案内AIを育てる実証実験フェーズ2。ヴァル研やホットペッパーも参加

JR東日本グループは、AIを用いた駅構内の情報提供や案内の実用化に向けた「案内AIみんなで育てようプロジェクト(フェーズ2)」共同実証実験を、8月5日から11月10日までJR東京駅や横浜駅など7駅で展開する。ロボットやサイネージなどのデバイスメーカー、外部情報サービスなど、合計25社が参加する。

同実験は、山の手線内のターミナル駅を中心に、駅構内や商業施設(エキナカ・ホテルなど)に設置した案内ロボットやサイネージにおいて、画面から対面で応答するAIの利用を検証。2018年度('18年12月7日~'19年3月15日)には、都内6駅において案内AIのフェーズ1実証実験を行なったが、(1)案内AIシステム実証実験の認知度不足、(2)数位の目が気になり話しかけるのが難しい、(3)多言語対応が不十分、(4)乗換案内や駅周辺案内、飲食案内などが不十分といった課題があったという。

フェーズ2の実証実験は、ラグビーワールドカップ期間と重なることもあり、訪日外国人旅行者を意識した内容としたほか、外部サービスとの連携や案内AIを「育てる」検証を実施。実施箇所は、JR東日本 東京駅、浜松町駅、品川駅、新宿駅、池袋駅、上野駅、横浜駅と、東京モノレールの羽田空港国際線ビル駅の合計8駅、35台で展開する。

AIにより案内を行なうロボットや、画面を通じて情報提供するデジタルサイネージ、AIを業務に役立てるエンジンなどを各駅に設置。品川駅には、乗換情報や観光スポットを案内し、8カ国語に対応するデジタルサイネージ「AIさくらさん」、浜松町には日立、羽田空港国際線ビル駅にはOKI、新宿駅にはJR東日本情報システムのサイネージを展開する。新宿駅にはロボホンやロボットによる案内、池袋にはAI対話システムminaraiを搭載したNextremerのサイネージ、上野駅ではモノゴコロのバーチャルアテンダントが、画面上のキャラクターで質問に回答するなど、各駅でそれぞれ異なるAI案内を用意している。

また、外部サービスとして、ヴァル研究所の「駅すぱあと」やインクリメントPの「MapFan」による乗り換え情報や地図情報、グルメ情報の「ホットペッパーグルメ」なども導入。電車の乗り換えや近隣地域の店舗情報などをAIでナビゲートする。

駅すぱあと