ニュース

「Facebook Cafe」が原宿に。セキュリティ診断でスイーツの甘さが変わる

フェイスブック ジャパンは、Facebookの日本初となるポップアップカフェ「Facebook Cafe」を17日から19日の3日間限定でオープン。オープニングイベントを実施した。場所はAloha Amigo harajuku 1F(東京都渋谷区神宮前)。開店時間は17日が14時から20時、18日、19日が11時30分から20時。

Facebook CafeはFacebookが日本で初めてオープンするポップアップカフェ。日本版の誕生から11周年を記念して開催する。利用者のFacebook・Instagramでのプライバシーやセキュリティの設定に関する理解度をチェックし、安心・安全に使うための知識を学べる場としている。

入店する際に診断チェックシートを配布。回答すると、パンケーキとドリンク1杯(アイスコーヒー・アイスティー・レモネードから選択)が無料で提供される。

チェックシートではFacebook・Instagramにおける、プライバシーやセキュリティに関する5つの設定や機能を認知しているかをYes/Noで回答。その結果から理解度や認識の“甘さ”に応じて提供されるパンケーキの“甘さ”が変化する。

パンケーキの甘さは3段階。それぞれFacebookの「リアクション」がデザインされ、甘さの違うソースが使用される。知っている機能や設定が、0~1つだと一番甘い「悲しいね×ホワイトチョコ」、2~3つだと「すごいね×キャラメルチョコ」、4~5つだと甘さ控えめな「超いいね!×ビターチョコ」が提供される。

提供されるパンケーキ。「悲しいね×ホワイトチョコ」(左奥)「すごいね×キャラメルチョコ」(手前) 「超いいね!×ビターチョコ」(右奥)

回答したチェックシートを引き換える際に、プライバシーやセキュリティに関する設定方法や、公開範囲などの投稿の管理の仕方などが載った冊子を配布。フェイスブック ジャパンのスタッフも参加しており、利用者の質問に対応する。

カフェの体験でレモネードを注文。知らなかった機能が1つあったが、「超いいね!×ビターチョコ」が運ばれてきた
プライバシーの見直しや設定方法について記載された冊子

オープニングイベントでは、フェイスブック ジャパン 執行役員の小堀恭志氏が日本におけるFacebookのプライバシーとセキュリティに関する取り組みとして、シニア向けの「100年ずっ友プロジェクト」、10代の子供を持つ保護者に向けた「保護者に対するInstagramガイド」、教育者向けのレッスンプラン「デジタルリテラシーライブラリー」を紹介。

シニア層にはセミナーで「大人のためのFacebookガイドブック」を配布。保護者に対するInstagramガイドには、アプリの管理方法だけではなく、子供とInstagramについてオープンに会話するための方法を載せたディスカッションガイドを付けるなど、ユーザー層に合わせた活動を行なっているという。

また、5月よりスタートする新機能として、「この投稿が表示される理由」が紹介された。「なぜこの投稿がニュースフィードのトップに表示されているのか」という疑問を利用者から多く寄せられることを受けての機能としている。疑問の解決と、表示内容を管理できるとしている。

トークセッションも行なわれ、OECD WPISP(情報セキュリティ・プライバシー作業部会)の日本政府代表団員を務めた経験がある、企(くわだて) 代表取締役のクロサカ タツヤ氏と、「同世代の人と一緒に考える場を作ること」をコンセプトにした雑誌「HIGH(er)magazine」編集長を務めるharu.さんがゲストスピーカーとしてプライバシー、セキュリティに関する意見を述べた。

クロサカ氏は、プライバシーに繋がるネットのリテラシーに関して、学校で指導が始まっている小中高生よりも、現在の大学生が一番危ういと指摘。18歳以上の成人としてそういった教育が行なわれていない場合が多いためとしている。今年大学を卒業したばかりだというharu.さんも、同級生たちが他人の顔が映っている写真や動画を無許可でアップロードしている場面をよく見かけたという。

また、クロサカ氏はプライバシーとセキュリティについて、ネットが普及するなかで自分の情報は自分で守らなければならないが、利用者自身が対策しようと気持ちを高めても、実態がないサイバースペース上の問題であるため、わかりにくいことが多いという。そういった問題を体験型で実施するFacebook Cafeのような取り組みは今後も重要だと述べた。

左からフェイスブック ジャパン 執行役員 小堀恭志氏、企 代表取締役 クロサカ タツヤ氏、「HIGH(er)magazine」編集長 haru.さん