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毎日一緒にいるからこそ好みや生活をわかってくれる、いまどきのAIエアコン

10月4日にシャープとダイキンから最新エアコンが発表された。シャープが「Xシリーズ」で、ダイキンが「うるさら7(Rシリーズ)」。この2つの共通点は、ユーザーがどのような操作をしたかをAIが学習し、自動で人それぞれの快適な環境にしてくれる点だ。

「プラズマクラスターエアコン Xシリーズ」
「うるさら7(Rシリーズ)」

帰宅時間を学習するシャープ Xシリーズ

シャープのXシリーズは、様々な情報を蓄積・分析するクラウドのAIと無線LAN内蔵のエアコンが連携し、最適な空気環境を図る「COCORO AIR」に対応。このCOCORO AIRが進化し、部屋の室温変化やエアコンの操作履歴などの情報をもとに、冷えやすさ・暖まりやすさといった部屋の性能を学習するほか、1日の生活パターンを分析・学習。AIが普段帰宅する時間を覚えると、その時間に合わせて消費電力を抑えながら運転を開始し、快適性を考慮しつつ消費電力を削減できるという。

クラウドサービス「COCORO AIR」が進化し、部屋の性能やユーザーの使い方を学習して省エネ制御できるようになった

これまでのスマホ連携による外出先からの操作では、スマホでエアコンの運転を開始した後、フルパワーで運転をスタートさせて部屋を快適にしておくといった使い方が多かった。設定温度に到達する時間が早い半面、家に人がいないのに一気に部屋を冷やすため消費電力も多く掛かりムダが多い。

新しいCOCORO AIRは、生活パターンから帰宅時間を算出するため、家に着く時間に合わせて消費電力を抑えながら効率的に運転させられるという。なおエアコンの運転をスタートさせる際にはスマートフォンに通知が届くため、帰りが遅くなるときなどは運転をスタートさせないことも可能。ユーザーの行動パターンから、毎日の帰宅時間がバラバラだとCOCORO AIRが判断した場合は、外出先からの操作も提案しないという。

発売は10月25日。能力2.5~9.5kWの計9機種をラインナップし、店頭予想価格は23万~37万円前後(税抜)。

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ユーザーの"快適性"を学習するダイキン うるさら7(Rシリーズ)

ダイキンの「うるさら7(Rシリーズ)」は、AIがユーザーのリモコン操作のたびに、ユーザーの好みを学習し、人の快適性に影響する室内の温度・湿度、壁や床の温度から推測される輻射熱をセンシングした上で、好みを学習したAIがユーザーの"快適性"を判断。温度・湿度・気流をコントロールし、快適性を維持するという。

温度、湿度、輻射熱をセンシングし、ユーザーの好みに合わせた快適性をAIが判断し、快適さを維持するという

湿度コントロール機能については、高湿度時に自動で除湿運転を開始する「しつどみはり」と「新・ハイブリッド除湿」を新搭載。一般的なエアコンの除湿は部屋が冷えすぎる、あるいは電気代が高くなってしまうという難点があった。「新・ハイブリッド除湿」では、室外の暖かい空気を利用して熱交換器を暖める仕組みで、冷媒管に「除湿弁」を設けて冷媒の温度を調節するとしている。外気を利用するため電気代が安く済むというメリットがあり、1Wあたりの除湿量を比較すると、従来機が2.3cc、新機種が4.5ccだったという。

発売は11月1日。能力2.2~9.0kWの10機種をラインナップし、店頭予想価格は14~43万円前後(税抜)。

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いずれもAIにより、ユーザーの好みや生活に寄り添った自動運転を実現している。AI以外の進化点や機能については、家電 Watchのそれぞれの記事に詳しく掲載されている。