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「合理性」か「安心」か 新たな投資ニーズを狙う「オルカン高配当」のチャレンジ

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新しい投資信託の「オルカン高配当」が発表されました。正式名称は、「eMAXIS高配当全世界株式(オール・カントリー)配当払出型/資産成長型」で、9月30日から販売されます。

高配当で定期的な入金を期待する人のための「配当払出型」と、資産の成長を重視する人のための「資産成長型」が用意されるということですが、ユニークなのは「配当払出型」です。インデックスファンドにも関わらず「分配金」があり、それでいて低コストにはこだわっているという点です。

一般的に、「オルカン」(eMAXIS Slim全世界株式)に代表される「インデックスファンド」は、特定の市場全体に低コストで分散投資し、長期的な資産形成を目指す投資信託です。多くの場合、分配金を支払わず、値上がり益や配当を自動的に再投資に回すことで、複利効果を活かして、時間をかけて資産を増やしていく仕組みになっています。

資産形成を「合理的」に考えると、「分配はしないほうがいい」が常識。「オルカン高配当」を運用する三菱UFJアセットマネジメントも「分配金は運用上は非効率」と認めていました。

しかし、今回の「オルカン高配当」で「配当払出型」を用意した狙いは。単なる資産成長だけでなく、「安心感」を伴う資産活用だといいます。

同社のアンケートでは、「資産を取り崩すことや、解約に心理的な抵抗を感じる人が一定数いる」とのことで、「自身のご意思で解約をすることには抵抗感があるが、逆に分配金という形で、心理的な安全につながると考えた」と言います。

従来は、同社が開催しているブロガーミーティングなどで「分配金はいらない」という声が多かったそうで、「(分配金には)それほどニーズがない」と考えていたそうです。しかし、2025年に実施したアンケートでは、分配金に魅力を感じるという声が非常に多く、ニーズの高まりを感じたそうです。さらにアンケートでは、資産形成を終えたシニア世代だけでなく、20~30代でも「魅力を感じる」という意見も多く、「意外だった」とのこと。

そこで、合理的な資産形成だけでなく、安心を伴う資産活用というテーマで、分配を行なう「オルカン高配当」(配当払出型)の企画につながったそうです。

同社アンケートから「分配金を受け取ることに魅力を感じますか?(n=1,935)」。若者も魅力を感じているとの回答

もっとも、分配を行なうといっても、原資は「配当等収益」に限定しており、それほど大きな金額とはなりません。「少額ではあるがお小遣い程度の分配金を得ながら、生活に活かしていく。そういったコンセプト」と語っていました。

また、オルカン高配当では「配当払出型」だけでなく、分配を行なわない「資産成長型」も設定し、両者を比較しながらニーズを判断していくそうです。

投資人口が増える中、「合理的」な資産形成だけでなく、「安心」ニーズに応えるという新商品。今後どういったかたちで受け入れるのか(られないのか)。三菱UFJアセットマネジメントでも「チャレンジ」と語っていましたが、投資家の反応にも注目したいと思います。