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オメガ 6000m防水のシーマスターを見る。金のスピードマスターもチェック

オメガは、2022年発売の新作第1弾を3月8日に発表。6,000m防水のシーマスターをはじめ、イエローゴールドのスピードマスター、薄型で手巻きの「スピードマスター ’57」など、さまざまなラインナップが明らかになっている。実際の製品を見る機会を得たので、ここでは写真や実際の製品の印象を中心にお届けする。

シーマスター プラネットオーシャン ウルトラディープ

オメガ シーマスター プラネットオーシャン ウルトラディープ チタン & NATOストラップ、157万3,000円

6,000m防水の性能が話題の「シーマスター プラネットオーシャン ウルトラディープ」は、大きく分けてチタン製ケースと独自のステンレススチール製ケースの2種類がラインナップされる。

技術的な意味で注目なのは、チタン製ケースのモデルで、2019年に水深1万m以上に到達した特別モデルの技術を、より直接的に継承している。注目ポイントは多いが、ユニークな特徴は「マンタ ラグ」。水深1万mを超えるような極めて大きな圧力がかかる世界では、ベルトを通すラグ部分が圧力により破損してしまうとのことで、バネ棒を廃したNATOベルト専用となるフィクスド・ラグを基本に、中間に切り欠きを設けて、変形による破損を防ぐ構造になっている。

マンタ ラグ

また外観からは分かりにくいものの、通常は円筒形となるサファイアガラス(厚さは5mm以上ある)の下側を円錐形に、ケース側をすり鉢状にすることで、大きな圧力により耐えられる構造にしている。

オメガは本モデルを市販化するにあたり、水深6,269mのマリアナ海溝での実地試験を実施しているほか、専用のタンクを備えた圧力試験設備を開発・設置してテストを行なっている。オメガによれば、製品の安全マージンは25%に設定されており、6,000m防水を謳うウルトラディープは、この試験設備により水深7,500m相当の耐水圧試験をクリアしているとのことだった。

O-MEGAスティール製ケース

オメガ シーマスター プラネットオーシャン ウルトラディープ O‑MEGAスティール、147万4,000円

ステンレススチール製ケースのモデルも、スペックは同様で、独自配合のステンレススチール合金「O-MEGAスティール」を採用するなどチタン製に負けず劣らずの注目ポイントを備えている。一方、カラーラインナップは普段使いを意識したカジュアルな路線になっているのも特徴。

O-MEGAスティールは耐食性(錆びにくさ)を高めたオメガ独自の合金で、強度や光沢に優れ、素材そのままでも通常のステンレスより“白い”見た目になるのも特徴。同様のコンセプトの素材としては、セイコーやグランドセイコーが一部モデルで採用するエバーブリリアントスチールがある。

セラミック製ベゼルや18Kホワイトゴールドの針・インデックスを採用。ケースのヘアライン処理は緻密で、ポリッシュ部分はまばゆいばかりにキラキラと輝く。各部は価格帯に見合った仕様や仕上げで揃えられている。

腕に乗せてみる

バンド・ブレスレットの調整はできなかったものの、腕に乗せることができた。

シーマスター・ウルトラディープのサイズは共通で、ケース径は45.5mm、厚さは18.12mmだ。ただし、チタン製ケースはNATOベルトを使用することもあり、その仕組み上、ベルト2本分の厚みも加わる(ベルトの上にケースが乗る形になる)。ベルト自体にもしっかりとした厚みがあるので、推測だが20mm前後の厚さになっていると思われる。

6,000m防水を実現するとあって、見た目も着用した印象も、“分厚い”という感想になることは間違いない。チタン製ケースは、その見た目からすると、着用すると軽いと感じなくもないが、相応に重量がある。O-MEGAスティール製ケースでメタルブレスレットのモデルともなるとかなりズシリとしている。防水性能に負けず劣らずの量感や存在感といったところだろうか。

2022年注目モデル

シーマスター・ウルトラディープのほかにも新作は発表されているが、ここでは「スピードマスター ’57」と「スピードマスター ムーンウォッチ ムーンシャインゴールド」の実機を紹介する。どちらも手巻きのムーブメントを搭載、スピードマスター ’57は特に薄型のケースも魅力だ。

スピードマスター ’57のうち、ダイヤルがブラックのモデルは、サンドイッチダイヤルが特徴。これは2021年4月に発売した「シーマスター300 マスター クロノメーター」と同様の、ビンテージテイストのデザイン。「’57」とあるように、もとよりビンテージテイストの製品だが、インデックス(指標)部分をくり抜いて、下側の夜光塗料のダイヤルが覗くという構造で、凸側ではなく凹側の陰影が印象的になるデザイン。ビンテージウォッチではたびたび見られる手法だが、現代では珍しく、ユニークな印象につながっている。

オメガ スピードマスター ’57 キャリバー9906、110万円(左)、レザーバンドは105万円(右)

「スピードマスター ムーンウォッチ ムーンシャインゴールド」は、独自の合金である18Kムーンシャインゴールドが特徴。

色はいわゆるイエローゴールドで、「金製の●●」と言われて思い浮かべるような、ストレートな金色。腕時計の業界に限らず、近年はローズゴールドなど、少し変化をつけた金色が人気を集めてきたが、特に若い世代にとっての“レトロ感”や90年代ブームに呼応するような形で、一部はこのような伝統的なイエローゴールドに回帰する傾向もみられるようだ。

ちなみにこのムーンシャインゴールドのモデルは金無垢のため、ブレスレットのモデルなどは腕に乗せると、芯のあるズンとした、得も言われぬ重量感がある。価格も465万円と重量級だが、人生に勝利した重みなのかもしれない。

オメガ スピードマスター ムーンウォッチ ムーンシャインゴールド、465万3,000円。上品なダークグリーンのダイヤルも特徴
こちらはラバーバンドで、“パンダダイヤル”と呼ばれるデザイン。335万5,000円
「シーマスター ダイバー 300M」にも落ち着いたトーンのグリーンダイヤルが加わる。693,000円。ラバーバンドは649,000円