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Kodakの超小型カメラ「Charmera」が楽しい 毎日の記録にちょうどいい

Kodakの手のひらに収まるサイズのキーチェーン式小型カメラ「KODAK Charmera」が国内でも発売されました。価格は5,480円で、海外で大人気のこの商品は、日本でも店頭やWebサイトで完売の状態が続いているほどの人気を博しています。

11月18日まで渋谷PARCOで開催されていたKodak Apparelのポップアップストアでは、毎日先着10台の限定販売が行なわれ、朝から整理券を手にするための争奪戦が繰り広げられていました。

筆者自身も日本での販売が始まった週末に都内を練り歩き、心が折れそうになりながらも販売している店を見つけ、何とか入手しました。約1カ月ほど使ってみて、トイカメラながら日常の記録に適したデバイスだったことが分かったので、活用法も含めて紹介します。

KODAK Charmeraについて

KODAK Charmeraは、本体サイズが58×24.5×20mm、重量が30gの小型デジタルカメラです。デザインは、Kodakが1987年に発売した使い捨てカメラ「KODAK Fling」から着想を得ています。

写真と動画の両方の撮影に対応しており、写真モードでは7種類のフィルターや4種類のフレームが選択できるほか、日付スタンプも利用できます。

KODAK Charmera
7種類のフィルターと4種類のフレームを用意

イメージセンサーは1/4インチのCMOSを採用し、画像の解像度は1,440×1,080ピクセル。静止画の保存形式はJPEG、動画はAVIとなっています。接続端子はUSB Type-Cを搭載。背面には小型ながらディスプレイも備えており、トイカメラでありながらきちんとしたデジタルカメラとなっています。

背面にはディスプレイも搭載

この商品の大きな特徴の1つが、開封するまでどのデザインが入っているか分からない、ブラインドボックス形式で販売されている点です。ラインナップは、基本デザイン6種類にシークレット1種類を加えた全7種類で、シークレットが入っている確率は1/48となっており、フリマアプリなどではプレミア価格で取り引きされています。

筆者が手に入れたのは、パッケージにも掲載されている最もスタンダードなType 01モデルでした。入手直後は狙っていたデザインだったので満足していましたが、使っているうちにほかのデザインも揃えたいというコレクション欲が湧いてきています。

ブラインドボックス形式で販売
デザインは全7種類

操作面では、OTGケーブルを利用してAndroidスマートフォンと接続すれば、撮影した写真や動画をスマートフォン側でプレビューしたり、そのまま保存したりできます。

記録メディアは1GBから128GBのmicroSDカードに対応していますが、64GB以上のカードだとOTG接続時の認識が不安定になり、スマートフォン側で正しく認識されない場合があるため、筆者は32GBのカードを利用しています。

日常の記録にぴったり:感熱式プリンターとの組み合わせが楽しい

KODAK Charmeraを約1カ月使ってみて感じたのは、日常を記録するカメラとしてちょうどいいということです。小型なので常に持ち運べて、自分で見返す分には必要十分なクオリティで写るので、スマホでも撮らないような、些細な場面まで写真として残すようになりました。

起動時にモード選択画面になり、起動して即撮影とはなりませんが、それでも起動から撮影までそこまでタイムラグもなく、パンフォーカスでピント合わせを行なわずに撮れるので、シャッターを切る枚数を自然と増やしてくれます。

作例

筆者は基本的にフィルターなしで撮影していますが、個性的なフィルターが揃っており、使い方によっては画質の低さをある程度無視した写真ができあがるので、フィルターを活用した作品づくりもできるかもしれません。

フィルターやフレームを使った作例

KODAK Charmeraを日常の記録用として使ううえで、相性が良いと感じたのが、レシートなどに使われる感熱式プリンターとの組み合わせです。筆者が使っている感熱式プリンター「Phomemo M02 Pro」はスマホアプリから印刷できるので、撮影した写真を直接スマホに取り込み、そのままプリンターで出力でき、スムーズに映える日記を作れます。

Phomemo M02 Pro

筆者は主に、日々の食事を撮影し、プリントして日記に貼り付けて「何を食べたか」、「ちょっと食べ過ぎていないか」を後から確認できる簡易的な食事管理の用途としてこれらを活用しており、これがなかなか便利です。

感熱プリントは高精細さを求めないうえ、インク不要でランニングコストもそれほどかからないものなので、KODAK Charmeraのラフなスナップと良く馴染み、かなり楽しく使えます。

トイカメラだがちゃんと使えるカメラ

KODAK Charmeraは、おもちゃのような見た目ながら、背面の液晶で構図を確認しながら撮影できるなど、カメラとしてしっかり使える1台です。どこにでも気軽に持ち歩けて、日常のちょっとしたシーンを残す用途には適しています。

あえて不満を挙げるとすれば、暗所では自動的にフラッシュが発光してしまい、フラッシュをオフにできないことが微妙なポイントです。今のところフラッシュが原因で困ったことはないですが、水族館などのフラッシュ禁止の場だと使えないでしょう。

見た目が良いと感じた人や、気軽にスナップ写真を楽しめる面白いカメラが欲しい人は、ぜひ手に取ってみてください。

浅井 淳志