いつモノコト

買って良かった。ケルヒャー「マルチクリーナー OC 3」でベランダ掃除

こまめに掃除をしている人でも、なかなか気が回らないのが「ベランダ」ではないだろうか?

筆者も毎週、部屋は掃除しているし、汚れが目立てばその都度掃除機を使って簡単にゴミやホコリを取り除いている。完璧ではないにせよ、生活のリズムに組み込まれた作業になっている。

しかし、「ベランダ」はなかなかハードルが高い(と筆者は思っている)。掃除機は使えないし、ホウキやデッキブラシを買って、重い腰を上げて取り組んで入るものの、これまでは年に一回とか、それ以下の頻度だった。

すると当然汚れてくる。部屋から外を眺めるとホコリをかぶったベランダも見えてしまい、「汚いなー。でも掃除めんどくさいなー」などと憂鬱な気持ちになっていた。

そんな時に、ケルヒャーのマルチクリーナー「OC 3」のレビュー記事を家電Watchで読んだ。高圧洗浄機の代表格であるケルヒャーの製品で、特徴は、小さくて、かつ電源不要・コードレスで使えること。水圧はそれほどではなく、“高圧洗浄機”ではなく、水道圧の約2倍の低圧で水を噴射する“家庭用洗浄機”という位置付けなのだという。

静かだからマンションでも使える! ケルヒャー「マルチクリーナー」

価格も2万円程度で、ベランダ掃除に対応。持ち運べるし、水圧も「網戸掃除に使えるレベル」とのこと。これは、自分にぴったりでは? と昨年10月に購入した。半年以上使っているが、結論からいうととても満足している。

猫のトイレを洗うとベランダがキレイになる(錯覚)

OC 3に注目した最大の理由は「コードレス」ということ。他のケルヒャー製高圧洗浄機は、パワフルだが電源接続が必要で、さらに給水のためのホースも繋ぐ必要がある。OC 3は小さくバッテリ駆動のためパワーはないが電源接続が不要で、水も備え付けのタンクを使うためホースに繋ぐ必要がない。持ち運びもカンタンだ。

給水タンク容量は4L

そのためベランダだけでなく、ちょっと気になっていた自転車の掃除にも使えそう。さらに、電源が無い玄関側の窓の掃除にも使えるのでは? という目論見だ。

購入前に想定していた主な用途は以下の4種類。

  • ベランダ掃除
  • 猫のトイレ掃除
  • 窓・網戸掃除
  • 自転車の掃除

まずは、最大の目的だったベランダ掃除。現住居に入居して4年ほどだが、その間に2、3回は掃除した(と思う)。しかし、1~2カ月するとホコリが溜まりはじめ、3~4カ月経つと部屋の中からも汚れが目立つようになり、半年すぎると「汚れてきたなー」と外を見るのが億劫になっていた。

こまめに掃除はしたいのだが、アレコレ面倒くさい。ということで、ストレスを貯めながらも我慢していた(見ないようにしていた)。

しかし、OC 3を購入してからはそのストレスからほぼ解消された。

なんといっても、思い立った時にすぐに掃除できる。OC 3の外形寸法は、234×277×201mm(幅×奥行き×高さ)、重量は2.2kg。充電して、水を入れ、ベランダに持ってくるだけだ。本格的な高圧洗浄機はサイズも大きく置き場に困るが、OC 3はその心配は無い。

本体と給水タンクから構成。内部にホースとノズルを収納できる

本体からホースとノズルを引き出し、電源ボタンを押すだけで、動作開始。ノズルのトリガーを引けば、結構な水圧で噴射される。

積もり積もったチリやホコリが剥がされ、流されていくのは見ているだけで気持ちがイイ。鳥の糞なども吹き飛ばしてくれるので、ベランダ掃除には十分なパワーだ。

ノズル部

給水タンクの容量は4L。最大吐出圧力は0.5Mpaで、吐出水量は最大2L/分。ホース長は2.8m。我が家のベランダをくまなく掃除するには、3回~4回の給水が必要だ。ざっと流すだけであれば、2回の給水でもなんとかなった。

さっと噴射するだけで、ベランダの汚れが剥がれていく

自宅はベランダに水道(スロップシンク)があるため、給水はそれほど面倒ではないのだが、それでも給水タンク容量はもう少し大きいものがほしいところ。なお、バッテリーはリチウムイオンで、満充電で15分間使用できる。ベランダ掃除だけであれば、1回の充電で十分にカバーできる。騒音もそれほど大きくなく、昼間であれば問題ないはずだ。

そしてもうひとつ、我が家で主な用途となっているのが、猫のトイレ掃除。月に1回はネコ砂の交換とともにトイレを掃除している。これまではベランダか風呂場で掃除していたが、家電Watchの記事を見てちょうど良さそうだな、と導入を後押しされた。

実際にトイレを掃除してみても、パワーは十分。バケツに水を汲む手間もなく、すぐに掃除を終えられる。ついでに天日干しで乾燥できるので、ベランダでの猫トイレ掃除が合理的だ。

予想外のメリットは、猫トイレ掃除のついでにベランダも掃除するため、結果的にベランダの汚れが目立たなくなったこと。

トイレ掃除自体は、1個あたりで給水タンクの1/2~1/3程度の水を使用する。その余った水で、ベランダで少し汚れているところに噴射。さらにもう少し掃除したい時には、給水を追加し、ベランダ全体を簡単に掃除している。

猫のトイレ掃除頻度は月に1、2回だが、あわせてベランダも掃除するため、ベランダに汚れがたまらない。だからOC 3購入以降は「ベランダがそこそこキレイ」な状態が維持できており、昔のように、部屋の外を見て「汚れているなー」と凹むことがなくなった。これが最大のメリットと感じている。

網戸や窓、自転車も洗えるマルチなクリーナー

また、窓と網戸の掃除でも威力を発揮する。

以前から「高圧洗浄機による窓掃除は楽しい」と聞かされており、試したかったのだが、本格的な洗浄機は高価で、さらに置き場所の問題もある。OC 3は小さく、置き場所には困らないが、パワーは若干心配だった。

しかし、実際に使ってみると問題なく、網戸も窓の汚れも十分に吹き飛ばしてくれた。

窓は噴射したあとで乾拭きするだけで結構キレイになる。網戸は4年近く一度も掃除しておらず、汚れが気になっていたが、噴射するだけで泥水が流れてくる。掃除後に中から見ると、その透明度の違いにちょっと感動をおぼえるほど。また、手の届きづらい窓の上部まで十分なパワーで汚れを落としてくれるため、脚立などを用意せずに掃除できるのもありがたい。

また、OC 3はコードレスのため、ベランダだけでなく玄関側の窓や網戸の掃除にも活用できる。

最後は自転車掃除。ハンドルやフレームのホコリや汚れなどは簡単に吹き飛ばしてくれる。ただ、チェーンやホイール周りのこびりついた汚れなどは、OC 3だけでは落ちないこともある。その場合は、雑巾やキッチンペーパーなどで拭き取って対応している。水源も電源もない自転車置き場で、自転車全体を水洗いできるのは、とてもありがたい。

OC 3は、購入前に期待していた掃除シーンのほぼ全てに対応し、さらに掃除を習慣化したことで、「ベランダが汚い」というストレスも減らせた。最近導入した中で、もっとも「買ってよかった」と実感している製品だ。

臼田勤哉