ニュース

“ミュトス級”公開のアンソロピック、Claudeの進化を東京で説明

Anthropicは9日、東京で開発者イベント「Code with Claude Tokyo」を開催した。同日に発表した最上位モデル「Claude Fable 5」の紹介のほか、プラットフォームとしてのClaudeや「Claude Code」による開発体験などのテーマについて説明した。

最新モデルの「Claude Fable 5(フェイブル5)」は、一般公開されるモデルとしては、「これまでで最も高性能」としており、特にソフトウェアエンジニアリングや高度なナレッジワーク向けの性能が高いことを強調。大きな特徴として、高い自律性と仕事を遂行する能力について説明し、複雑なタスクを1回目の推論で正確に完了させる能力(Single shot correctness)が高く、さらに数日間にわたって数百万トークンのコンテキストを処理しながら一貫して自律稼働することができると説明した。

Claude Fable 5(フェイブル5)を公開

また、既存のコードの理解も向上しており、過去のバグ発見などの能力も向上。さらに、Vision(視覚認識)も強化され、複雑な画像やWebアプリケーションのUI、図表やグラフなどを正確に解析する能力を高めている。

なお、Mythos(ミュトス)で“高すぎる”サイバーセキュリティ能力が安全保障上の課題となった点については、新たなセーフガードを導入。サイバーセキュリティや生物学・化学といった悪用リスクのあるプロンプトでは、自動的に「Opus 4.8」にルーティングするシステムを採用。これにより安全性を保持しているが、「完璧ではない」とも認めている。

なお、セキュリティ関連の制限を外した「Mythos 5」は一部の信頼できる団体向けに提供し、主にセキュリティ防衛用に活用される。

今後もモデルの進化は続くと予測し、1年前は、Claudeが自力で機能全体を構築できるようになったことが「画期的」だったが、6カ月前には一晩中稼働し、時間のかかる自律的なタスクを完了できるようになり、2カ月前には、OpenBSDのソースツリー全体を読み込み、約30年間気づかれなかった脆弱性を発見。そして、今回のFable 5/Mythos 5の提供に至った。

Claudeプラットフォーム エンジニアリング責任者のKatelyn Lesse氏は、こうした指数関数的なAIの進化に対し、多くのビジネスはリニア(直線的)な成長にとどまっている。このギャップを埋めることがClaudeプラットフォームの目的だと説明。開発者のフィードバックを受けながらClaudeを強化するとともに、将来の進化を見据えたアーキテクチャや製品体験の構築が重要になるとした。

Claudeプラットフォーム エンジニアリング責任者のKatelyn Lesse氏

また、モデルだけでなく、ハーネス、コンテキスト、インフラなどをあわせて提供するインフラストラクチャとしてのClaudeについても紹介。NotionやAsanaの開発事例とともに、「Claude Managed Agents」を用いて、「蜃気楼(Shinkiro)レーシング」という架空のレーシングチームのF1マシン設計のシミュレータを構築し、エージェントが調査・実行し、評価を担うAIネイティブなシステム構築の事例を紹介した。

「Claude Code」の新機能については、スマートフォンからClaude Codeの確認・指示を出せる「リモートコントロール」やリスクの少ないコマンド実行を自動で許可する「Auto mode」、大量のサブエージェントを並行して実行させる「Dynamic Workflows」などの事例が説明された。