ニュース

気象庁、線状降水帯の予測精度を向上 1kmメッシュで高解像度化

気象庁は、天気予報に使用している「局地モデル」のメッシュを現在の2kmから1kmに高解像度化することで、線状降水帯の予測精度の向上を図る。また、豪雨の発生を確率的に予測するため、多数の予測計算を行なう「局地アンサンブル予報システム」の運用を開始する。これらの開発にはスーパーコンピュータ「富岳」等が活用されている。

局地モデルの高解像度化は3月17日から、局地アンサンブル予報システムは3月18日から運用を開始。高解像度化した局地モデルは、今年から線状降水帯の直前予測に活用される。また、局地アンサンブル予報システムは、線状降水帯の半日前予測や、2029年度に予定している大雨の可能性が高い市町村を半日程度前に把握できる格子形式の分布図に活用していく。

線状降水帯を的確に予測するためには、線状降水帯を構成する積乱雲を詳細に表現する高解像度な数値予報モデルが必要になる。局地モデルの高解像度化により、局地モデルが予測する積乱雲の表現能力が向上し、積乱雲を形成する対流が発生するタイミングの遅れや現実より強い雨を予測する傾向が改善し、降水予測精度が向上する。

また、線状降水帯は、積乱雲の発生や発達がごく小さな気象条件の違いで大きく変わり、場所と時間を特定した予測は困難とされている。その豪雨の発生を捉えるには、多数の数値予報の結果を使って確率的に予測するアンサンブル予報が必要になる。

今回、線状降水帯の構造を細かく表現できる局地モデルに基づくアンサンブル予報として、局地アンサンブル予報システム(LEPS)を新たに開発した。水平解像度2kmのLEPSは、既存の水平解像度5kmのアンサンブル予報(MEPS)よりも、多くの事例で線状降水帯等による大雨を高い確率で予測できるようになる。