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「大雨警報」→「レベル3 大雨警報」 気象庁、防災情報を5段階に明確化

気象庁と国土交通省水管理・国土保全局は、2026年5月下旬から新たな防災気象情報の運用を開始する。これまで分かりづらかった警戒情報の体系を見直し、災害発生の危険度に応じた5段階の「警戒レベル」を明記した情報に刷新する。

この取り組みは、2024年6月にまとめられた「防災気象情報に関する検討会」の提言を踏まえたもの。気象業務法および水防法の改正を経て、2026年5月下旬から始まる予定。

情報と対応する防災行動を明確にするため、情報名称そのものにレベルの数字を付記して発表する。これまでは大雨、河川氾濫、土砂災害、高潮といった災害ごとに異なっていた情報の運用を一本化し、警戒レベル1から5までに対応する情報を設定。例えば「大雨警報」は「レベル3大雨警報」、「土砂災害警戒情報」は「レベル4土砂災害危険警報」と名称を変更し、避難指示や避難判断との対応関係を分かりやすくした。

また、洪水予報河川で氾濫が差し迫った場合に発表される「レベル5氾濫特別警報」が新設されるほか、「気象防災速報」「気象解説情報」といった新しいカテゴリの情報も導入される。気象防災速報は線状降水帯の発生など極端な現象を速報的に伝えるもので、気象解説情報は台風情報など広範な気象状況を解説する。

運用開始に先立ち、2026年4月頃に発表基準が公表され、4月下旬には正式な運用開始日時が通知される予定。