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Genspark 3.0はAIが”社員”になる 「AIを使う」から「AIが働く」へ

Gensparkは3月13日、AIワークスペース「Genspark」に「Genspark Claw」を含む「AI Workspace 3.0」を発表した。個人向けユーザーに同日から先行公開し、法人プランのユーザーにも随時対応する予定。「人間がAIでより速く働く」段階から、「AIが働く」段階への移行を打ち出した。

価格は既存プランから変更なく、Plusプランが月額24.99ドル、Proプランが月額249.99ドル。年額プランの場合は20%割引となる。

同社はGensparkを、AIの知識がなくても部下や同僚に頼むのと同じように指示するだけで成果物の作成を目指せる、業務特化型のAIワークスペースと位置付ける。ChatGPTやGemini、Claude、Sora、ElevenLabsなどを含む80以上のAIモデルを統合し、ユーザーの指示を複数のタスクに分解したうえで、適したモデルを選択して処理を進める仕組みを採っている。

発表したAI Workspace 3.0の中核となるのがGenspark Claw。複数のソフトウェアにまたがる業務プロセスを、簡単な指示だけで「AIが動く」機能とする。LINE、Teams、Slackなどと連携し、調査や情報収集、スケジュール調整、メールの下書き作成から送信、資料作成、コーディング、デプロイまでをカバーする。メッセージ確認や予定調整、天気の確認、Xへの投稿といった操作を、チャットでの指示を通じて進めるデモも披露した。

Genspark Claw

Genspark Clawは、特定テーマの調査や顧客向け資料のドラフト作成、会議設定、フォローアップメール送信などを、アプリを切り替えることなくチャット上の指示だけでAIが実行する機能。例えば広告運用アカウントと連携し、リアルタイムの数値を反映した運用ダッシュボードを作成する用途などが想定される。

利用には専用のクラウドコンピューター契約が必要。「Standard Cloud Computer」プランは2vCPU/8GBメモリ/64GBストレージで月額80ドル、「Powerful Cloud Computer」プランは4vCPU/16GBメモリ/128GBストレージで月額160ドル。また、Genspark Clawの実行には、PlusまたはProプランで付与されるクレジットを消費する。

同機能は、分離設計によるプライバシー保護「privacy-by-isolation」を採用する。ユーザーごとに提供する専用のGensparkクラウドコンピューター上で動作し、ユーザーデータも専用クラウドインスタンスに保持する構成。これにより、Genspark Clawのアクセス範囲を制御しながら、他ユーザーのデータと混在させずに利用できるとしている。CEO兼共同創業者のEric Jing(エリック・ジン)氏は、AIを「ツールとして使う」段階から、異なる業務をまたいで複雑なタスクを実行する「人間のようなエージェント」として活用する段階に移ったと説明した。

CEO兼共同創業者 Eric Jing(エリック・ジン)氏

AI Workspace 3.0ではこのほか、約20個のアプリをまたいで定型業務を自動化する「Genspark Workflows」、DMやグループチャット、組織内メンバー検索とメッセージングに対応する「Genspark Teams」、会議に自動参加して記録、整理、要約を作成する「Genspark Meeting Bots」を用意する。ほかにも、音声入力サービス「Speakly」のモバイル(iOS/Android)対応や、ページ内容を理解してブラウザ操作を支援するChrome拡張機能、音声で指示しながら結果を受け取れる「Realtime Voice」も追加する。

Genspark Workflows

Jing氏は、日本市場を重要市場のひとつと位置付け、東京でチーム体制や法人向け展開を進める考えを示した。また、法人利用については、Microsoft Teams内で利用できる現行機能に加え、クラウドコンピューターを用いた構成も提示した。