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「想像力に限界はない」 静かなWWDCに響いたティム・クックの15年

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6月8日(米国時間)、アップルの開発者会議「WWDC」が開催されました。次世代「Apple Intelligence」や「Siri AI」、「iOS 27」など、今後のアップルの製品を占う上で重要となる多くのトピックが発表されました。が、少々「地味」にも感じられました。

詳しくは別記事で紹介していますが、従来のWWDCは「iOS」や「macOS」など、製品カテゴリごとに新機能や体験を細かく説明していましたが、今回の「WWDC 26」は、一新されるAI機能「Apple Intelligence」とSiriの新バージョン「Siri AI」、子どもの安全のための新機能などに費やされていました。

これは、27シリーズで多くの機能が共通化して、一気に展開できるというアップルの「強み」でもあるとは思うのですが、具体的に自分たちが使う製品がどう変わるのか? というところは見えにくいとも感じました。

とはいえ、刷新されたSiri AIやApple Intelligenceにより、今後のiPhoneやMacの進化の一端は見えてきました。個人的には「Liquid Glass」デザインの刷新と、Siri AIのビジュアル理解による「Google レンズ」的な機能、個人の文脈理解あたりに期待していますし、日本展開も米国に遅れずに始まってほしいところです。

予想を超える発表はなかったWWDCですが、どれも「必要な変化」であり、変化のための基盤整備といった印象を持ちました。

その思いがより強くなったのが、最後のティム・クックCEOのスピーチです。

2011年からアップルをリードしてきたクックCEOですが、9月にCEOを退く予定。おそらく最後のWWDCでのスピーチとなります。

クックCEOは、基調講演の最後で、「新しいパワフルなツールを紹介し、みながそれを使って生み出すものを見ることは、『想像力には限界はない』ということを思い出させてくれる」と言及。今回発表した新機能や製品の目標について、「Appleにとって、世界最高の製品を生み出し、人々の毎日を豊かにする体験を届けることは不変の目標だ」と強調し、参加した開発者、そしてチームへの感謝の言葉とともにステージを降りました。

体制は変わる。しかし、アップルの本質はプロダクト作り。その目標は変わらない。集まった開発者にそう伝えるだけでなく、社員や世界に対して語っているようにも感じられました。

「地味」といえば間違いなく地味なWWDC基調講演でしたが、最後のスピーチに在任期間の15年で年間売上を約4倍に拡大した、クック氏が重ねてきた時間の厚みが感じられました。

基調講演には、新CEOとなるジョン・ターナス氏は1秒も登場しませんでした。新体制でなにが変わり、そして「変わらない」のか。この秋の発表を期待して待ちたいと思います。