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自動運転タクシーのWaymo、低コストで高い安全性の「第6世代Driver」

Waymoは、完全自動運転システムとして第6世代Driverを搭載した車両による運行を開始した。コストを削減しながら、安全基準を維持し、同社の長期的な成長を支える原動力となるプラットフォームとしている。

第6世代Driverは、これまで長年の完全自動運転サービスによる成果としており、これまでの経験から、安全なAIの実現には堅牢な入力が必要であることが浮き彫りになったという。そのため、従来から高解像度カメラ、イメージングレーダー、LiDARといった統合システムによってマルチモーダルなセンシングスイート(複数センサーの統合構成)を採用している。第6世代Waymo Driverはこれまでの集大成として、スケール展開を前提とした低コスト設計のシステムとなる。

Waymoのサービス拡大を支える基盤とされ、車両プラットフォームへの統合の容易さ、製造のスケール化への対応、導入スピードの向上などが特徴。同社サービスのより多くの地域への展開を可能にする。

第6世代Driverは、新しく製造される車両に工場段階で統合される。後付ではなく、生産段階で自動運転に対応するもので、今後のフリート拡大の効率を大きく向上させるという。

ハードウェアとソフトウェアは自社設計で、部品点数の最適化、センサー構造の効率化、計算資源の最適配置を実現。これにより安全性を維持したまま、コストの削減を実現した。

ビジョンシステムは、人間の視覚や標準的な車載カメラの性能を大きく超え、信号の色や道路標識など、人間と同等の認識が可能な領域を持ちながら、視覚性能そのものは人間を上回る。あらゆる場所を同時に見渡すことが可能で、ハイビームや緊急車両のライトの直射を受けても、逆光による影のなかから、重要な詳細情報を得られるダイナミックレンジを備える。

従来のカメラ映像(右)と、第6世代Driverのカメラ映像

悪天候下でも動作可能で、視界を維持するためのクリーニングシステムを内蔵。雨水や凍結などの悪条件にも対応する。それでもカメラの視界が遮られる場合は、LiDARとレーダーにより視界の維持を可能にしている。

LiDARについては、この5年間で大きくコストが減少。その恩恵を受けているという。カメラの冗長センサーとして機能し、カメラ画像に対して正確な距離情報を付与。歩行者や自転車の横を通過する場合やドアの開閉時など、センチメートルレベルでの精度が必要な状況で効果を発揮する。

Waymoでは、視覚センサーの補強のため、複数の外部オーディオレシーバー(マイク)を搭載。道路上で発生する重要な音を検知することで、行動判断に反映している。例えば、緊急車両のサイレンや踏切の音などを検知することで、音の方向なども理解して相応の対応が可能になる。これにより視界外での早期の危険検知や、都市環境での実運用性能を向上させている。