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ソフトバンク、業績好調もスマホ契約数10万件減 「競争力低下ではない」

ソフトバンクは2025年度第3四半期決算説明会で、全体としては増収増益を達成した一方、直近3カ月間の携帯電話契約数が約10万件の純減となったことを明らかにした。携帯契約数の減少が公表されるのは同社としては異例だが、会社側は「意図的な構造改革の結果」と説明している。

ソフトバンクの第3四半期決算は、売上高・営業利益・純利益がいずれも前年同期を上回り、全体として増収増益となった。ファイナンス事業やエンタープライズ事業が業績をけん引し、アスクルの一時的な減収影響があったメディア・EC事業を含めても、通期業績予想に対する進捗は順調としている。

そうした背景の中、同社は、直近3カ月間の携帯電話契約数においては、約10万件の純減となったことを公表。同社によると、これまでのコンシューマー事業では、主に低価格ブランドを中心に積極的なキャンペーンを展開し、契約数の拡大を成長の軸としてきた。一方で、短期間で解約や乗り換えを繰り返す、いわゆる「ホッピングユーザー」が増加し、解約率の上昇や収益性の低下につながっていたという。

こうした状況を受け、同社は2025年9月から契約獲得方針を見直し、短期解約が見込まれるユーザーの獲得を抑制。長期利用を前提とした顧客に注力する戦略へ転換した。その結果、短期的には新規契約数が減少し、純減が発生したとしている。

ソフトバンク代表取締役社長執行役員兼CEOの宮川潤一氏は「契約数の一時的な減少よりも、持続的な収益成長を優先する」としており、今回の純減は競争力低下によるものではないとの見解を示した。実際、モバイル事業の営業利益は増益を確保しており、通期業績予想に対する進捗も順調だとしている。

今後については、解約率の低下と1契約あたりの収益改善を進めることで、安定的な利益成長を実現する事業構造への転換を目指すとしている。