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小型家電リサイクル法、「加熱式たばこ」「モバイルバッテリー」など4品目を回収対象に

リチウムイオン電池と加熱式たばこ

経済産業省と環境省は3月10日、産業構造審議会を開催し、使用済み小型電子機器の再資源化を促す「小型家電リサイクル法」において、「加熱式たばこデバイス」「電子たばこデバイス」「モバイルバッテリー」「ポータブル電源」の4品目を対象品目に追加する方針を示した。2026年度中の政令改正を目指す。

モバイルバッテリーなどに搭載されるリチウムイオン電池(LiB)による発火事故が増加している。2024年度には、小型家電リサイクル認定事業者の施設で312件の発火が報告された。加熱式たばこデバイスやモバイルバッテリー、ポータブル電源などは現行制度の対象外で、適切な回収ルートに乗りにくい状況が指摘されている。

制度見直しでは、これらの製品を対象品目に追加することで、回収と再資源化の仕組みを強化する。対象品目に追加された場合、市町村は引き渡し先事業者を探すことが難しい場合でも、小型家電リサイクルの認定事業者(全国約60者)へ引き渡しが可能となる。

一方で、モバイルバッテリーなどLiBを含む製品の回収が増えることで、回収ボックスへの混入による発火リスクの増加が懸念されている。認定事業者の施設における発火事故の増加や、自治体による分別・選別コストの増加につながる可能性も指摘されている。

このほか、リチウム蓄電池を含む製品と一般の小型家電で回収方法を分ける場合、自治体側で回収方法の変更や回収ボックスの運用見直しが必要になる可能性もある。一方で、現状は処理事業者が近隣に存在しない地域では遠方への運搬コストが課題となっているが、対象品目に追加されれば全国約60者の認定事業者に引き渡せるようになるため、この負担の解消につながるメリットもある。

こうした課題を受け、政府ではX線やAIなどを活用した選別設備や、発火を検知して自動で散水・施設の停止、警報発報などを行なう検知連動システムの導入支援も進める。