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JR東日本、東北・上越新幹線下り終電繰上げ 26年春から
2025年11月11日 16:43
JR東日本は、東北新幹線と上越新幹線の終電時間を2026年春から繰上げる。設備のリニューアルや地震対策工事などを円滑に行なうための措置。
JRでは、新幹線の設備工事などを夜間工事で実施しているが、JRが掲げる目標では、大規模地震のリスクに備えるため、線路で約2,000km、トンネルで約30km、電柱で約2万本の対策工事が必要とされている。
しかし、鉄道工事は屋外での夜間労働となることから、軌道工事従業員はこの10年で約20%減少。担い手不足が深刻化している。こうした状況に対応するため、新幹線の終電時間を繰上げ、作業時間をより長く確保することで工事を円滑に推進する。
2024年春にも同様の取り組みを行なっており、全体工事量の約20%となる上越新幹線 大宮~高崎間および越後湯沢~新潟間で終電を20分繰上げた。これにより作業時間が拡大し、1日の工事量が増加。区間の施工効率が約10%向上したという。
2026年春から行なわれる終電繰上げの対象となる東北新幹線 東京~盛岡間および、上越新幹線 大宮~新潟間は、40年以上が経過し、工事量は全体の80%以上を占めている。
繰上げ対象となるのはこの区間の下り終電。現在は東京発時刻で那須塩原行き22時44分、仙台行き21時44分、盛岡行き20時20分、越後湯沢行き22時28分について、10~20分程度繰上げることで作業時間を20分程度拡大する。これにより工事の機械化と合わせ、できる限り早期の工事完了を目指す。詳細なダイヤ見直しの時期は後日発表される。



