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JR東日本、AI人物検知システムを導入 相模線で26年2月から

JR東日本は、車両への接近をAIが検知するシステムを2026年2月から相模線に導入する。ワンマン運転の安全性を高めることを目的とし、2026年度中には同線の全編成での使用を予定している。

同システムは、車両側面に設置された乗降確認カメラの映像をAIで解析し、ホーム上で一定エリア内に人物を検知した場合、運転士に通知する仕組み。これにより、特に混雑時の乗降確認作業を支援し、安全性向上につなげる。

JR東日本研究開発センターは、2012年よりワンマン運転時に活用する車載ホームモニタシステムを開発。2020年以降、東北本線や水戸線などで実用化してきた。2018年からは人物検知技術の開発を進め、車両前後のカメラ映像を統合して検知精度を維持する技術も確立。2024年には特許を取得している。

2023年からは相模線において実証試験を実施。さまざまな条件下での検知性能の検証や、AIの機械学習による精度向上を図ってきた。その成果を踏まえ、今回の本格導入に至った。

導入されるのは相模線(茅ヶ崎~橋本間)を走行するE131系車両。2026年2月から順次導入され、同年度中の全編成への展開を目指す。

今後は、相模線以外でも車両側面カメラを使用するワンマン運転線区のうち、ホームの混雑が目立つ駅を中心に、同システムの導入を検討するとしている。