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Photoshop対抗の「Affinity」が無料化 写真・デザインなどアプリ統合
2025年10月31日 13:19
Canva傘下のAffinityは10月30日、プロ向けデザインアプリ「Affinity」を無料化した。対応OSはWindowsとMacで、iPad版も近日公開予定。また、Canvaのプレミアムアカウントを契約している場合、Affinity内に統合されたCanva AIを利用できる。
Affinityはこれまで、買い切り型の有料ソフトとして提供されてきたが、今回のリニューアルにより、誰でも無償でプロ品質の制作環境が利用可能となった。無料化されたAffinityは、写真編集、ベクターグラフィック、レイアウトツールを統合したオールインワン設計。従来は写真編集のPhoto 2、レイアウトのPublisher 2、デザインのDesigner 2など用途ごとに別アプリとして提供されていた機能を1つにまとめ、アプリ間の切り替えなしにスムーズな制作作業を実現する。
ユーザーの用途に応じてツールの配置や表示内容を自由に設定できるほか、プロジェクトや作業工程に応じてレイアウトを切り替えたり、設定をチームで共有することも可能。
写真編集では、RAW現像やレタッチ、合成処理に対応。すべての編集操作が非破壊で行なえ、オリジナル画像を保持しながら何度でも調整できる。GPUアクセラレーションにより、大規模ファイルでも高い応答性を維持する。
ベクターデザインでは、リアルタイム描画と正確なスナップ機能を組み合わせ、滑らかな動作と直感的な操作感を実現。複雑な図版やブランドデザインも軽快に編集できる。
レイアウト機能では、ページ構成や文字組に強みを持つ。マスターページやスタイル設定を活用し、複数ページにわたるドキュメントでも一貫したデザインが可能。
今回の刷新では、CanvaのAIツールとの統合も進められた。Canvaのプレミアムユーザーは、Affinity上から「背景除去」や「生成塗り」などのAI機能を利用できる。さらに編集内容はクラウド経由でCanvaにエクスポート可能で、コラボレーション用途にも対応する。また、PSD、AI、PDF、SVG、TIFF、IDMLなど幅広いファイル形式に対応しており、他のツールからの移行も容易としている。




