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KDDI、推しだけ見れる配信アプリ「Chikemoo」

KDDIは、アイドルやアーティストの特定メンバーを追い続けて撮影した“推しカメラ”映像に特化した国内初の配信アプリ「Chikemoo(チケムー)」を提供開始した。ステージ全体の映像と各メンバーの個別映像を自在に切り替えて視聴できる点が特徴で、推しのパフォーマンスを逃さず楽しめる。

推しカメラは韓国語で「チッケム」と呼ばれる、グループ内の特定メンバーだけを映し続ける映像手法。近年、世代を問わず広がる推し活の浸透や、ライブの映像配信文化の定着により、国外で人気が高まっている。

Chikemooでは、従来はメンバーごとに別動画として配信されることの多かった推しカメラを、単一画面で切り替え可能にした配信アプリ。ユーザーは推しカメラと全体カメラを自由に選択して視聴できるため、会場では見落としがちな表情やパフォーマンスまで確認でき、現地にいるような自然な視点転換を体験できるという。

同アプリは制作側の負担軽減も配慮し、超高精細カメラの活用などで必要なカメラ台数や個別編集の手間を抑制。公演主催者は、推しカメラ映像をこれまでよりタイムリーかつ手頃なコストで導入できる。

配信コンテンツの第1弾として「KCON JAPAN 2025」、「2025 Show! 音楽中心 in JAPAN」といった音楽イベントや、「NiziU」、「NEXZ」、「FRUITS ZIPPER」、「KISS OF LIFE」、「アルテミスの翼」、「Another Diary」など、計37組によるパフォーマンス映像が順次公開される。

今後、推しの瞬間を切り取ったデジタルトレカや、視聴記念となるデジタルチケットの提供も予定しており、いずれもNFTとして長期保存が可能でスマートフォンから鑑賞できる。また、KDDIは、KBS(韓国放送公社)と基本合意書を結び、将来的には推しカメラのリアルタイム映像配信の実装も検討している。