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HELLO CYCLING、発火で停止していた電動サイクルシェア再開

「HELLO CYCLING」を運営するOpenStreetは、電動サイクルサービスで利用しているglafit製の特定小型原動機付自転車が停車中に発火する事案が発生したことから、4月7日より同サービスを停止していたが、安全確認が取れたとして9月18日に千葉県千葉市内から再開する。他のエリアでも順次再開予定。

HELLO CYCLINGでは、4月5日23時頃に東京都内で、駐輪場に停車中のglafit製の「NFR-01 Sh」が発火する事象が発生したため、この車両を利用する電動サイクルサービスを4月7日に停止した。

バッテリーは出力電圧48V、容量10.2Ahのリチウムイオン組電池で、バッテリーセルはSamsung製、BMS(バッテリーマネジメントシステム)はNuvoton製。

第三者機関による調査では、発火の原因は組電池を構成するリチウムイオンバッテリー内部の不純物による不具合と推定。ログデータから、バッテリーセルの自己放電量が異常に大きくなっていることが確認され、これが発火につながったものと考えられるという。また、発火した車種の車両のバッテリーを全て回収の上、バッテリー内のログ情報から詳細なデータの分析を実施し、同様の現象が見られるものが存在しないことを確認した。

調査結果と安全確認を受け、9月18日8時より千葉県千葉市でサービスを再開することを決定した。

今回の発火事故を受け、メーカーではさらなる安全性向上のため、出荷前全数検査において同様の現象が発生しないことを検査項目に追加し、より万全な安全対策を行なうとしている。

なお千葉市ではOpenStreetと共同で、NFR-01 Shを使用した「電動サイクルシェアサービス実証実験」を実施している。サービス再開に関しては9月18日以降、事業者により回収した車両のうち60台程度を千葉駅や海浜幕張周辺を中心に再配置し、その後も準備が整い次第、他の地域に再配置する。実証実験における車両台数は400台。

実証実験の実施地域は中央区・花見川区・稲毛区・美浜区の4区全域、期間は26年3月31日まで、導入場所は対象エリア内のシェアサイクルステーション。利用料金は15分ごと200円、12時間最大4,000円。

電動サイクルサービスは16歳以上であれば運転免許不要で利用可能。NFR-01 Shは右ハンドルのスロットル操作で走行する2輪座り乗りタイプの車両で、車道や自転車道は制限時速20km、道路標識で通行可能とされた歩道は制限時速6kmで走行できる。