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LINE、9月から大型リニューアル VOOMタブが消えEC・ウォレット強化
2025年8月4日 18:27
LINEヤフーは4日、2025年度第1四半期決算を発表した。その中で、LINEアプリのリニューアルも発表しており、9月からは「LINE VOOM」タブを「ショッピング」タブに刷新する。ウォレットタブも順次刷新し、PayPayとの連携を強化していく。
2023年から予告していたLINEのリニューアルがスタートする。従来はホーム・トーク・VOOM・ニュース・ウォレットの5つのタブだったが、9月以降「VOOM」が「ショッピング」に刷新され、EC対応を強化する形だ。
新たなショッピングタブは、「LINEコマース」のポータルとなり、LINEギフトとレコメンド型の新「LINEショッピング」(自己購入)にアクセスできるようになる。
新たなLINEショッピングは、従来型のモールとは異なり、ユーザー属性によるレコメンド型の新ECサービスを展開。LINEアプリ内で購入から支払いまでを完結できる。またYahoo!ショッピングの出店者がLINEショッピングに出店も可能となる。
ショッピングに次いで「ウォレット」タブを刷新。ミニアプリにフォーカスしたUI/UXとなり、様々なミニアプリ経由のサービスの導線として機能する。ウォレットタブは段階的に機能リリースし、2025年度下期以降はその他のタブも機能を刷新していく。
ウォレットタブでは、PayPay連携も強化する予定。「LINEのユーザー数は9,000万を超えている。PayPayも7,000万を超えたが、この2,000万のギャップを埋めるにはウォレットは有効な手段になる。また、既存のLINEサービスでもPayPayが使いやすくなるため、双方にとって良い効果を生む(坂上 亮介 CFO)」とした。
LINEとヤフーの各サービスにはAI導入を順次展開。4-7月には生成AIを活用した14のサービス・機能をリリースしている。なお、PayPayが上場を目指す方針を明らかにしているが、PayPay上場後も現在の資本関係(連結)を維持すると表明している。
ミニアプリ強化 検索不調はAIの影響ではない
2025年度第1四半期決算は、通期ガイダンスに沿って推移。売上収益は4,896億円(前年同期比5.7%増)、調整後EBITDAは1,258億円(同3.4%増)。
メディア事業は、アカウント広告の成長で増収するも、販管費の増加により減益。検索広告は減収となったが、「AI検索の浸透ではなく、一部業種の需要鈍化要因」としている。有料のLINE公式アカウントは45.4万件まで拡大し、売上収益は339億円(前年同期比18.3%増)。
ミニアプリも順調に拡大し、機能・営業を強化している。ミニアプリ数は23,550件で前年同期比55.3%増、MAUも同48.1%増の1,473万件。8月以降に決済機能を強化予定で、ミニアプリでアプリストアの決済情報を利用するほか、ミニアプリ上に決済情報を登録して決済できる機能などを提供予定。また、ミニアプリ内での広告掲載もスタートした。
コマース事業は減益。ショッピングは減収ながら、Yahoo!ショッピングは5-6月の販売施策が好調で取扱高は拡大。リユースはYahoo!オークション利用者数が鈍化しているが、Yahoo!フリマが伸びている。また、今期から越境ECのBEENOSを連結している。ZOZOはZOZOTOWN Yahoo!店が成長、アスクルは飲料・食品などの生活用品カテゴリが伸びている。
戦略事業のPayPayは売上収益996億円、調整後EBITDAは209億円と大きく成長。連結取扱高の成長に伴う決済手数料の収入増や、リボ残高の拡大による金利収入増などが寄与した。







