ニュース

東急、鷺沼の駅まち一体再開発始動 駅改良と都市空間整備

鷺沼駅前地区第一種市街地再開発事業 完成イメージ

東急と東急電鉄は、田園都市線 鷺沼駅前の再開発事業と連携して、冬頃から鷺沼駅改良工事を実施し、駅まち一体の都市空間整備に着手する。

「鷺沼駅前地区第一種市街地再開発事業」を、24年11月11日に組合設立認可を受けた再開発組合が推進しており、東急は事業協力者として支援している。同事業では、商業・住宅・公共施設・交通広場からなる複合再開発を通じて、駅を中心とした都市機能集積と交通結節機能の強化を図り、地域生活の核となる拠点形成を目指す。

駅前広場イメージ

鷺沼駅改良工事では、駅から商業施設、公共施設、周辺地域をシームレスにつなぐ歩行者動線を整備し、駅周辺の交通利便性と回遊性の向上につなげる。

具体的には、再開発ビル地下1階に直結する改札口を新設するとともに、交通広場と駅をつなぐ連絡通路を整備し、鉄道とバス・タクシーなどの乗り換えをスムーズにする。新改札とホームをつなぐエスカレータ―やエレベーターとの連携も考慮し、誰もが利用しやすい動線とする。

また、再開発ビル側と駅北口側をつなぐ南北自由通路を新設し、駅を挟んだ南北の分断を解消する。自由通路には商業施設を整備する。

駅まち一体の都市空間整備のイメージ

自由通路の商業施設や、駅・再開発ビルが一体となった駅前広場空間の創出により、鷺沼駅前地区のにぎわい創出を目指す。加えて、旅客トイレの増設およびリニューアルを行ない、利便性・快適性向上を図る。

南北自由通路イメージ

鷺沼駅前地区第一種市街地再開発事業は、駅前街区に地上32階・地下2階・高さ約133m、北街区に地上19階・地下2階・高さ約89mの複合施設を開発するプロジェクト。駅前街区には商業、公共施設(市民館・図書館・大ホール)、住宅、事務所、駐車場等、北街区には公共施設(区役所・小ホール)、住宅、駐車場等を整備する。竣工は駅前街区が31年度、北街区が35年度予定。

施行地区図
駅まち一体の鷺沼駅前再開発の主要機能配置図

施行地区は神奈川県川崎市宮前区鷺沼1丁目、3丁目および小台1丁目の各一部、施行面積は約2.3ha。敷地面積・延床面積は駅前街区が約11,170m2・約83,193m2、北街区が約3,680m2・約26,123m2。再開発組合の構成員はセレサ川崎農業協同組合、横浜銀行、三井住友信託銀行、東急、東急ライフィア、東急プロパティマネジメント。