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JR西の新決済サービス「Wesmo!」5月28日始動
2025年5月14日 15:21
JR西日本は、新決済サービス「Wesmo!(ウェスモ!)」を5月28日からサービス開始する。全国160万カ所で利用可能で、国内の鉄道事業者として初めて「第二種資金移動業者」に登録されており、個人間送金や加盟店の支払いなどに対応する。
Wesmo!は、JR西日本による、J-WESTカード、ICOCAに続く新たな決済・ウォレットサービス。決済方式は店舗に設置された「BLUEタグ」をスマートフォンでタッチし、アプリを立ち上げる「BLUEタグタッチ」のほか、「QRコード読み取り」、「コード提示」などに対応する。また、JR西日本のWESTERポイントを貯めやすく、使いやすい点が特徴となる。
対応店舗は、JR西日本グループの商業施設をはじめとしたWesmo!マークがある店。BLUEタグをタッチして支払える「国内に例がないユニークなサービス」(同社)としている。また、SmartCodeマークがあるコンビニなどを含め、全国160万カ所でも利用可能で、店舗はJR西日本エリア以外の日本全国に拡大予定。なお、160万カ所はSmartCodeとBLUEタグの合計で、BLUEタグの設置店舗数は公開していない。
ブランドコンセプトは「Moving is Value」。Wesmo!を通じて、日常生活の買い物や食事、電車移動などの動きを活性化し、人が動き、経済が動くといった価値あるものに変えていくという。Wesmo!では支払いのたびにキャラクターが動き回り、支払いの瞬間やポイント利用時もスワイプやタップといった操作を盛り込み、「アプリを動かす楽しさ」を演出する。
Wesmo!へのチャージは、銀行口座やセブン銀行ATM、J-WESTカードなどに対応。J-WESTカードからの場合は、さらにWESTERポイントをお得に貯められる。また、個人間の送金や「割り勘」機能も搭載する。
最大4.5%のWESTERポイント付与も特徴で、J-WESTゴールドカードからのチャージで3%、支払いで0.5%、一部店舗でのWESTER/WESPOアプリ提示で1%付与で最大4.5%となる。
Wesmo!のサービス開始に合わせて、WESTERアプリとWESPOアプリもアップデート。会員バーコードの表示画面に「Wesmo!で支払うボタン」が追加され、WESTERポイントを貯めながら、Wesmo!での支払いが可能となる。
Wesmo!ではJR西日本の電車に乗ることはできないが、2026年度中を目標にWesmo!からICOCAへのチャージに対応予定。カードのICOCAをかざして、Wesmo!からICOCAチャージを実現するという。さらに将来的には他の交通系ICカードへの対応も検討していくほか、「目指す未来としては、Wesmo!でそのまま電車に乗れるよう検討していきたい」とした。
また、Wesmo!でデジタル給与の受取も、厚生労働大臣の認定を受け次第対応予定。
店舗側のメリットも提案 5年で300万人を目標に
加盟店は初期費用・固定費用無料でWesmo!を導入でき、決済手数料は1.9%(税別)。決済売上金は最短翌日に加盟店のアカウントに精算できる(Wesmo!残高)。また、資金移動業の仕組みを使い、Wesmo!残高は取引先に送金可能。将来的には、Wesmo!残高で、売上金からの従業員への給与支払いにも対応予定。
Wesmo!やWESTERポイントによるリアルタイムデータ連携により、決済だけでなくスタンプや移動提案などを実施する。
7月には大型キャンペーンも実施予定。マイナンバーカードでの本人確認により、お得に参加可能になるという。
JR西日本では、WESTERアプリとWESTER IDを軸にデジタル戦略を強化しており、WESTER会員数は2月時点で1,000万人を突破。WESTERポイントは年間50億ポイントを発行している。これらを通じた、ポイント経済圏や移動の魅力向上などに、Wesmo!を活用していく。
Wesmo!の今後の目標は、5年後に利用者300万人、取扱高はJ-WESTカードとICOCAをあわせて5年後に1兆円。