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「郵便局の空き家みまもり」全国展開 外観の状況・戸締りチェック
2024年9月30日 19:16
日本郵便は、2023年2月から試行している「空き家のみまもりサービス」を事業化した「郵便局の空き家みまもり」の提供を開始する。9月27日から日本郵便Webサイトで利用申込を受け付けており、2025年1月以降にサービス提供を開始する。対象エリアは全国、料金は4,280円/月。
郵便局社員が、空き家物件へ訪問して外観の状況や戸締まりなど7つの項目を確認し、確認結果について写真付きの報告書をメールで送付する。確認項目は、住宅外観の状況、玄関の施錠状況、玄関周辺の状況、庭木・雑草の状況、隣家への越境物の有無、不法投棄の有無、郵便受箱の投函物の有無。訪問回数は毎月1回。
そのほか、可能な限り実施するサービスとして、訪問時に目立つゴミなどがあった場合の可能な範囲での簡単な清掃を行なうほか、契約者から写真撮影箇所などの要望に対応する。
オプションサービスとして、物件内の通風・通水や郵便受箱の片付け、臨時見回りサービスなども提供する。オプションのラインアップは、通風・通水サービス、郵便受箱投函物送付サービス、巡回看板設置サービス、臨時見回りサービス、草刈サービス、不用品整理。
通風・通水サービスでは、玄関および各部屋の主要な窓を開けての換気、水道の通水を実施する。あわせて、郵便受箱投函物を物件内(玄関など)に移動する。料金は5,000円/月。
郵便受箱投函物送付サービスでは、郵便受箱投函物を契約者の住所宛に送付する。料金は800円/月。
巡回看板設置サービスでは、巡回看板を設置し、定期的に人が訪問する物件であることを周知する。犯罪の抑制に繋げるとともに、近隣住民に知らせる効果が期待できる。料金は1,680円/個。
臨時見回りサービスでは、契約者からの要請の都度、3営業日以内に写真付きの報告書をメールで送付する。料金は3,000円/回。
草刈サービスでは、契約者からの要望に応じ、空き家の庭木を剪定する。不用品整理では、契約者からの要望に応じ、空き家内の不要物品を整理・処分する。両サービスの料金は都度見積もり。郵便局社員ではなく、提携企業が担う。
サービス提供の背景には、日本全国の空き家数が年々増加し、防災面、衛生面、景観面などにおいて、空き家が及ぼす地域住民の生活環境への悪影響が顕在化しているという問題がある。また、空き家の所有者の中には、遠方で暮らしているなど恒常的・定期的なメンテナンスが困難な場合もある。
こうした問題に対し、日本郵便は郵便局社員が定期的に空き家の状況を確認し、契約者に報告する「空き家のみまもりサービス」の試行を実施。その結果を踏まえ、空き家問題による地域社会の課題の解決に貢献することを目的としたサービスとして事業化し、提供を開始する。
なお、申込後に物件の現況確認があり、物件の状況等によりサービスを受けられない場合がある。