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変形型月面ロボット「ソラキュー」、月面でSLIMの撮影に成功

LEV-2「SORA-Q(ソラキュー)」が撮影・送信した月面画像(JAXA/タカラトミー/ソニーグループ/同志社大学)

JAXAら4者は25日、1月20日0時20分に月面への軟着陸を成功させた小型月着陸実証機「SLIM」において、変形型月面ロボット(LEV-2:愛称SORA-Q)がSLIMの撮影に成功したと発表した。

LEV-2(Lunar Excursion Vehicle 2)は、JAXA(宇宙航空研究開発機構)とタカラトミー、ソニーグループ、同志社大学の4者で共同開発した変形型月面ロボット。LEV-2は超小型月面探査ローバ(LEV-1)とともに、日本初の月面探査ロボットになり、世界初の完全自律ロボットによる月面探査、世界初の複数ロボットによる同時月面探査を達成した。また、LEV-2は世界最小・最軽量の月面探査ロボットとなった。

LEV-2は、LEV-1と共にSLIMに搭載され、SLIM着陸直前に月面へ放出された。その後、LEV-2がSLIMと周辺環境を撮影し、LEV-1の通信機で地上に転送した画像を公開した。

LEV-1・LEV-2間の通信機能が正常に動作したことが確認され、LEV-2が収納状態の球体から変形したことから、SLIMから放出された後に、正常に月面で展開・駆動したことも併せて確認できたという。

加えて、LEV-2が自律制御で、オンボードの光学カメラを使って撮影した複数枚の画像の中から、SLIMが画角内に写っている良質な画像を画像処理アルゴリズムにより選定。送信したこともわかったという。走行ログを含めたその他のデータは解析中で、今後その結果を公表予定としている。