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ソニーホンダのEV「AFEELA」に新プロトタイプ PS5コントローラで呼び出し

ソニー・ホンダモビリティは、1月9日から米国ラスベガスで開幕する「CES 2024」に先立ち、2025年発売予定の次世代EV「AFEELA(アフィーラ)」の最新プロトタイプを披露した。

8日に開催されたソニーのプレスカンファレンスで、進化したプロトタイプを披露。ソニー・ホンダモビリティの川西 泉COOは、PS5のコントローラを使いながら、ステージ上にAFEELAを呼び出し、SDV(Software Defined Vehicle)としての魅力をアピールした。なお、PS5コントローラでの呼び出しはあくまで「技術デモ」とのこと。

ソニー・ホンダモビリティ 川西 泉COO
PS5コントローラでAFEELAを呼び出し

今回のプロトタイプの特徴は、「ADASにおけるAI活用」と「創造的なエンタテインメント空間としてのモビリティ」。

ADASにおけるAI活用では、車両に搭載した多くのセンシングデバイスとAI技術を活用したAD/ADASについて説明。認識(Perception)にVision Transformerを、経路推定にも機械学習を使用する。同時に安心安全のために冗長性のあるシステムを構築し、同システムではQualcommの車載用SoCを採用する。

モビリティサービス向けのエンターテインメントでは、Epic Gamesと協業しているが、CES 2024における進捗として、車内体験に向けて、仮想空間を活用したシミュレーターを公開した。車両、歩行者、地形、天候などの外的環境条件をシミュレートし、AR技術と組み合わせて、安心・安全の上で没入感のある体験を楽しめるという。また、インターネット上のメタデータを重畳した3Dナビゲーションマップなども提案している。これらの機能の実現のため、Epic Gamesのゲームエンジン「Unreal Engine 5.3」を活用する。

また、AFEELAを「デジタルガジェット」として自由に表現できるために開発環境のオープン化(仮称:AFEELA共創プログラム)も進行中。CESにおいてもアピールしていた。

車載用の対話型パーソナルエージェントでは、Microsoftと連携。Microsoft Azure OpenAI Serviceを活用した対話型パーソナルエージェントの開発に取り組む。

車両開発においては、グランツーリスモシリーズなどのポリフォニー・デジタルと協業。ポリフォニー・デジタルのシミュレーション技術と、実車開発をしているSHMとで人の感性・官能領域でバーチャルとリアルを融合させた車両開発を目指す。「グランツーリスモ7」の今年のアップデートでは、CESで発表したプロトタイプ「AFEELA Prototype 2024」が収録される。

Polyphony Digital and Sony Honda Mobility Announce Partnership in Vehicle Development