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日本橋川沿いに芝生広場や川床風ベンチ 神田~大手町で再開発見据え

大手町川端緑道に設置する川床風ベンチ(提供:HOC)

大手町歩専道マネジメントは、神田と大手町を繋ぐ日本橋川に面した歩行者専用道路「大手町川端緑道」にて、社会実験「BATON PARK-KAWABATA-RYOKUDO-2023」(BATON PARK2023)を実施する。対象エリアは大手町川端緑道8号線および大手町仲通り周辺で、期間は10月23日から11月11日までの20日間。

大手町川端緑道は、2014年に日本橋川沿いに整備された全長約780mの歩行者専用道路。旧江戸城外堀の石積みが保存された緑豊かな親水空間となっている。周辺では三菱地所が、2025年竣工予定の地上26階建て複合施設開発「(仮称)内神田一丁目計画」を進めており、計画の中で整備される人道橋架橋に伴う、賑わいの創出や回遊性の向上が見込まれている。

現在の川端緑道(提供:三菱地所)
BATON PARKアクセス図(提供:三菱地所)
(仮称)内神田一丁目計画外観イメージ

BATON PARKはこれまでも、大手町川端緑道の未来の空間活用を見据えた“外空間”の居方を検証するための社会実験として、2022年に大手町仲通りを検証場所として計7日間実施された。「BATON」の名称には、“川端緑道の将来へ繋ぐ、神田と大手町を繋ぐ、未来へのバトンの役割を担えるように”という想いが込められている。

今回のBATON PARK2023では、国土交通省「まちなかウォーカブル推進事業」の千代田区内初の活用事例として、大手町川端緑道の未来の空間活用の検証に加え、誰もが歩いて楽しいウォーカブルな川沿い空間のあり方を検証する。

具体的には、大手町川端緑道に川床風ベンチ、大手町仲通りに芝生広場を設置。子どもから大人まで、川沿いで過ごしたくなる、歩きたくなるような居心地の良い居場所とすることを目指す。検証は、実験実施前後の人流調査および滞在人数調査と、利用者の観察調査を行なう。

大手町仲通りに設置する芝生広場(提供:HOC)

2022年実施時のアンケート調査で、「より長い期間開催してほしい」「座れる場所や、人目を気にせずに休めるスペースを増やしてほしい」等の希望が寄せられたことから、今回は開催期間と実施エリアを拡大。また期間中は、神田エリアの地元店舗の出店や、豊洲市場商店会の出張出店、BATON PARKオリジナルフードの出店等を予定している。

ローストビーフ混ぜそば盛り(提供:コミュニケーション)
淡平(提供:淡平)

そのほか、アートの仕掛けや、休日には遊具を利用した子どもの遊び場を設けるなど、ファミリーで楽しめる空間の提供を予定している。

アート作品(提供:松井祐生)
ボーネルンド エアトラック(提供:HOC)

大手町仲通りのみ開始日は10月30日。実験を実施する時間は11時から20時。事前予約なしで利用できる。主催は大手町歩専道マネジメント、協賛はNTT都市開発、三菱地所。