ニュース

「Windows Copilot」が登場。Windowsに新AIアシスタントを統合

Microsoftは23日(米国時間)、開発者会議「Build」を開催し、Windowsの新たなAIアシスタントとなる「Windows Copilot for Windows 11」を発表した。Windows Copilotのプレビュー版は6月から提供予定。

同社ではOpenAIのGPT-3.5/4など大規模言語モデル(LLM)を製品に組み込む取り組みを進めている。Office製品にジェネレーティブAIを統合した「Microsoft 365 Copilot」など、主力製品のほぼ全てでAIを「仕事のための副操縦士(Copilot)」として組み込む戦略だが、新たな段階としてWindows 11にもCopilotを統合していく。

Windows Copilotは、Windows上にAIを本格的に導入する取り組みで、「AIによる支援を一元化した初のPCプラットフォーム」と強調している。

2月にWindows 11向けにリリースした、新しいBingをタスクバーに表示する機能をベースとしており、Bing Chatとプラグインを併用することで、ユーザーが複数のアプリケーションを探す、起動する、作業する代わり、アイデアを実現し、複雑なプロジェクトを完了し、共同作業に集中できるようにするという。

Windows Copilotは、タスクバー前面中央のボタンから起動。一度開けば、アプリ、プログラム、ウィンドウのそれぞれを一貫して使用でき、パーソナル アシスタントとして機能する。Windows Copilot サイドバーでは、アクションを起こすだけでなく、設定をカスタマイズしたり、お気に入りのアプリをシームレスに接続するといったことが可能となる。

例えば、プロンプト(テキストの命令)により、Windowsの設定を切り替えて、指定した時間だけダークモードにして作業に集中したり、PDFをWindows Copilotに読み込んで要約して確認する、Windows CopilotのプロンプトでSpotifyのお気に入りの曲を呼び出す、Adobe Expressでロゴを生成して、チャットで相談するなど、Windowsの様々なアプリやサービスを連携させた操作が行なえるようになる。

Announcing Windows Copilot

Bing Chatと同様に、Windows Copilotと対話して作業を進めることができ、例えば、キプロスの家族に電話する場合、現地の時刻を確認し、夜中に家族を起こさないようにしたり、家族を訪ねる旅行を計画する場合、Windows Copilotに訪ねて、連携するサービスから飛行機や宿泊先の探索を依頼できるようになる。

動画文字起こしの日本語対応などWindows 11新機能

また、Windows 11の新機能も発表した。21地域10言語に拡大し、Windowsで再生されている動画の音声をAIで文字起こしできるようになる。これまでは英語に限定されていたが、日本語も利用可能になる。

ライブキャプションの日本語対応

また、タスクバーのクイック設定からすぐにVPNのON/OFFを切り替えられる「Glanceable VPN」や、高音質で低消費電力な「Bluetooth LE Audio」への対応も行なわれる。

Glanceable VPN