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auじぶん銀行、不正送金対策で他行間即時振込・入金を一時停止

auじぶん銀行は、5月3日から他行宛の振込実施日を変更する。平日15時20分から翌日8時30分、土・日・祝休日に受付した他行宛ての振込みは翌日以降に処理する。従来は、他行宛ての振込は24時間即時に処理していたため、3日以降は受取側の入金が遅くなってしまう。

例えば、5月3日(水・祝)16時に振込を行なった場合は、5月8日(月)の振込として取扱う。また、他行から同行への振込みも24時間即時だったものが、3日以降は同日または翌日以降の平日金融機関営業日の入金となる。

auじぶん銀行によれば、今回の変更は不正送金等の対応のため、全銀システムの「モアタイムシステム」から一時的に離脱するため。モアタイムは、24時間、平日昼間以外の夜間や土日祝日でも銀行間での即時入金を実現した仕組み。

同行では、「当行名を騙る偽メールや偽SMSで不審なウェブサイトに誘導し、個人情報を入力させる等の手口により不正送金される事案が発生しており、顧客の被害抑制を図るための措置。現状の不正送金等の手口を踏まえ、記載した対策が効果があると判断した」と説明している。

ただし、「今後もモアタイムシステムを取りやめるということではない」(同行)としており、モアタイムを止める期間については、「フィッシング詐欺被害抑制のための一時的な対応。不審なメールや偽サイトの発生状況を見て判断する」という。

また、振込限度額も5月3日から引き下げ。現在設定されている振込限度額が上限となり、インターネットバンキングからは現状の振込限度額から引上げできなくなる。また、現状300万円超の振込限度額が設定されている場合、一律300万円に引下げする。

なお、PayPay銀行や楽天銀行も5月3日から8日まで、対応宛ての振込の一時停止などを発表しており、PayPay銀行では「フィッシング等被害防止および顧客保護の観点からの停止」と説明している。ただし、いずれも5月8日までの期間限定の措置としている。