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シャープペン替芯にいま求められるもの 「Pentel Ain」のなめらかな筆記感

ぺんてるは、1月30日より販売開始されるシャープペン替芯「Pentel Ain」の説明会を実施。担当者が登壇して開発秘話を語った。Pentel Ainの価格は220円。

Pentel Ainは、同社従来品の「なめらかさ」をさらに向上させた13年ぶりの新ブランド。シャープペン替芯に求められる「折れにくさ」「濃さ」「汚れにくさ」などの基本品質を、すべて高レベルで実現しつつ「なめらかさ」に磨きをかけたという。

AinはAll-inという意味で、バランスが取れた高性能かつ欠点のない安心感を兼ね備えていることからネーミングされた。

ネーミングについて説明する製品戦略本部 製品戦略部 マーケティンググループ 係長 水口和也氏

「特殊オイル」を発見できなければ開発は立ち行かなかった

「なめらかな芯を、君のチカラに。」がコンセプトのPentel Ain。強さと濃さに関しては、2010年に発売された「アイン替芯シュタイン」開発の中で追及できたが、なめらかさについては課題があった。強さと濃さはそのままに、なめらかさだけを向上させるのは非常に難しかったが、開発のキーとなる原材料「特殊オイル」の発見により実現された。

一般的に、替芯をなめらかにしようとすると、中に入っている油を潤滑性の高いものに変えるという手段が取られる。しかし常識を打ち破り、特殊オイルを替芯の原材料のひとつとして混ぜ込むという手法を取った。通常は、原材料を混ぜ、混練して押出成形し、熱処理をして、油につけて完成という流れになる。

Pentel Ainの製造工程では配合時点で特殊オイルを混ぜ込む

Pentel Ainの手法は、研究チームの一人が発案したという。芯本体の開発を担当した坂田氏は、「私はうまくいかないと思っていたんですが、それは言わずに研究を進めさせていたらできたという経緯があります。自由なアイデアで研究を進めるというところが、Pentel Ainの開発に非常に役立った」と語った。

研究開発本部 第二開発グループ 係長 坂田祖氏

誰にでも使いやすいノイズレスなデザインを追求

ケースのデザインにあたり、メインターゲットである中高生を中心に行動観察を行なった。結果、性別や聞き手によって一定の法則はなかったという。結果を受け、誰にでも使いやすいケースについて、社内の有識者や替芯に関心が高い人を集めて検討会議を行ない、最終的に「必要な本数が取り出せる」「傾けなくても取り出せる」「勝手に開かない」の3つの条件にまとまった。

ケースは片手でツーアクションで開けられるデザイン。最初に下にスライドしてロックを解除、横にスライドするとケースから芯が出ている状態になる。ケースを傾けずに必要な本数を取り出すことができ、かつ誤って自然に開かないつくりとなっている。また、ケース内の壁の高さは前が高く、後ろが低くなっている。親指と人差し指を使って芯をつまむことが多いが、人差し指のほうが長いため、後ろの壁を低くすることでつまみやすくなるよう工夫をしたと説明した。

ケースの背面。前の壁のほうが高くなっている

ケースの色にもこだわり、黒に統一。シャープ芯の黒を再現しており、紙にシャープペンで書いて塗りつぶした黒を色見本にしている。また、開封時に上部のシールを剥がすことで、余計な情報が表示されないノイズレスなデザインになっている。替芯ケースのデザインを担当した梅谷氏は、「勉強のシーンでも邪魔にならないような安心、信頼できるデザインに仕上げた」とコメントした。

製品戦略本部 製品戦略部 デザイングループ 梅谷朋世氏

他社のシャープペンにおいても高性能なバランスは発揮できるが、ぺんてるのシャープペンとの相性が最も良いとのこと。純正芯という形で、合わせて使ってほしいと述べた。芯径のラインアップは、0.2、0.3、0.4、0.5、0.7、0.9、1.3mm。どの芯径においても主要硬度の2B、B、HBを取りそろえている。