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マクアケがEC展開を本格化。ユニークな商品が揃う「Makuake STORE」

マクアケ 共同創業者/取締役の坊垣佳奈氏とビジネスサポート事業本部 マネージャー ⼭下ゆかり氏

応援購入サービス「Makuake」を運営するマクアケは、ECプラットフォーム「Makuake STORE(マクアケ ストア)」を9月16日にリニューアルオープンし、“EC“展開を本格化する。

Makuakeは、ユニークな商品が揃った「応援購入サービス」として展開しているが、プロジェクトの実行者が目標金額を達成し、サポーターに商品などを届けるとプロジェクトが終了となる。プロジェクト終了後に一般販売される商品を継続的に販売するため、2016年3月から「Makuake STORE」を展開していたが、このストアをMakuakeから切り出す形でリニューアルし、新しい「Makuake STORE」として運営する。

Makuakeのプロジェクトから生まれた製品群

Makuake STOREでは、16日時点では12,000以上の製品がラインナップされる。ガジェットやキッチン雑貨、アウトドアグッズなど、いずれもMakuakeでサポーターから応援購入され、その後一般販売された商品となる。

新Makuake STOREでは、カテゴリごとの検索のほか、「#地域を応援」「#家族と楽しむ」などのキーワードタグを設け、ユーザーが求める商品に出会いやすくしている。また、「ワタシ、傘もつのやめました」「ずるい在宅ワークグッズ」など、今の気分などから欲しい商品と出会える「プレイリスト」や、各ジャンルに精通した究め人によるオリジナル記事などを用意し、ECにおける“楽しい”買い物体験の実現を目指す。

従来のMakuake STOREでも商品販売はできたが、Makuakeに付随するサービスのため、プロジェクト終了後は検索で探しづらく、また購入希望者がプロジェクトページにたどり着いても商品が売っていないというケースも多かったという。

一方、Makuakeのプロジェクトは、7割の製品が一般販売に結びついており、一般販売後も検索などではMakuakeのプロジェクトページが上位に来る傾向があり、多くの人に参照されやすいという特徴がある。加えて、プロジェクトページは、プロジェクトにかけた思いやストーリーなど、他のECにない切り口や情報を有しており、一般販売を行なう場合でもMakuakeでのプロジェクト実績は、事業者にもユーザーにも参考になるものが多い。こうした情報を活かしながら、Makuakeのヒット商品を集めたストアとして、新たなMakuake STOREを展開する。

Makuake STOREにおける販売手数料は、Makuakeと同じ20%。在庫の管理や発送業務などは事業者が行なう。

応援購入Makuakeのグロースを担う「STORE」

Makuakeはクラウドファンディングサービスとして、2013年にスタート。当初は、製品の開発費やサービス立ち上げの「応援」など、多くの人から支援を募る「クラウドファンディング」を行なっていたが、現在は大手企業が先進的な製品を一般販売前に試験的に市場導入するテストマーケティング的な利用や、目標金額に関わらずプロジェクトが動く「All In」型の利用も多くなっており、ECサイト的な側面が強い。

マクアケでも、2019年からクラウドファンディングではなく「応援購入」というキーワードでサービス展開し、新しい商品やサービスに出会える場所、応援して購入する場所として事業拡大を図っている。

マクアケ 共同創業者/取締役の坊垣佳奈氏は、「プロデュース」「デビュー」「グロース」の3つのステージに分けて、同社の事業を説明。プロデュースについては、新製品のテストマーケティングや共同プロデュースなどで実績を積んでおり、デビューはMakuakeの主力となる応援購入が大きく拡大している。一方、新しい製品を市場投入した後の「グロース」に課題があったという。

Makuakeでは、7割のプロジェクト実行者がMakuakeでの先行販売後に一般販売につながっているほか、実行者からは既存販路で開拓できなかったファン獲得ができている点が評価されているという。

そこで、Makuakeならではの独自性のある商品を集めたECプラットフォームとしてMakuake STOREを再定義。ユーザーが楽しみながら買い物できるECサービスの実現を目指す。

Makuake STOREでは、こだわりやストーリーを重視した製品との出会いや、リアル店舗のウィンドウショッピングのような偶発的な購買のため、ジャンルだけでなく「ムードや気分」での購入を促す、キーワードタグなどを用意。消費者からも、プロジェクト終了後、一般販売されたが「どこで販売されているかわからない」といった声が多く寄せられていたことから、Makuake STOREでこうした課題を解決していくという。