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Makuakeが基本方針発表。「海外輸入・OEM商品は明記する」

応援購入サービスの「Makuake(マクアケ)」は、3月1日に「Makuake基本方針」を公開した。同社が考える「アタラシイ」や「応援購入」について方針を示すとともに、商品が輸入代理商品・海外OEM商品である場合、その旨を記載するよう出品者にもとめていく。

Makuakeは、2013年8月にクラウドファンディングサービスとしてスタートしたが、資金調達や寄付、投資といったクラウドファンディングのイメージに対し、「ビジョンやMakuakeサービスの実態と乖離していることに課題を感じていた」という。そこで、'19年12月にMakuakeの目標として「アタラシイものや体験の応援購入サービス」というコンセプトを発表。クラウドファンディングではなく「応援購入サービス」として展開を強化してきた。

サポーターにとっては、新商品やユニークなコンセプトのサービス、体験に出あえる場が目標。プロジェクト実行者にとっては、サポーターと出会い、商品やサービス・事業の魅力を伝えて挑戦、成長の場とすることを目標としている。

Makuakeは拡大を続けているが、この「アタラシイものや体験の応援購入サービス」とういコンセプトに対する理解・浸透には課題があったという。そこで、Makuakeの考える「アタラシイ」とは何か、プロジェクトの掲載基準とは何かという方針をまとめたものが、「Makuake基本方針」となる。

Makuake基本方針の要点は以下の3点。

  1. プロジェクトの要素に「アタラシイ」があること
  2. 実行者にとって「挑戦」や「ストーリー」があること
  3. 基本条件をクリアしていること

「アタラシイ」については、「実行者自身や商品、サービスから、サポーターが享受する価値に明確な差異があるもの」と定義。既存商品・サービスと比較し、使い勝手を向上・デザイン性を高めた・素材を変えて環境に配慮した・既存技術の組み合わせによる新たな機能性を持たせた・新たな社会的価値を感じさせるコンテンツ・日本市場に初めて進出を果たしたなどのプロジェクトは「アタラシイ」と捉えるとする。

実行者にとって「挑戦」や「ストーリー」があることについては、実行者の挑戦やストーリーをMakuakeのキュレーターがヒアリングし、プロジェクトページや、活動レポートを通じて訴求ポイントを正確かつ具体的に伝達する。実行者がストーリーなどを表現できていない場合、掲載を断ることもあるという。

また、基本条件として法令遵守、社会通念に照らして不適切なプロジェクトに該当しないこと、他社製造製品において不適切な流通に該当しないことなどを定めている。

「他社製造製品において不適切な流通」とは、「海外商品において日本市場独占契約を締結せず、日本市場での流通を実施すること」「商品を製造委託する場合において、実行者が創出をした「アタラシイ」が認められない商品でプロジェクトを実施すること」で、これらはMakuake上の展開が禁止される。

Makuakeにおいて指摘が多い事例が「正規輸入代理店による商品や海外メーカーへの製造委託商品」。こうした製品は、輸入代理商品・海外OEM商品であることを示す表示を行なうよう実行者に促す。

今後も基本方針のアップデートや啓蒙などを強化。実行者に対する評価制度の導入も進め、生活者がプロジェクトに関して疑問に感じた点などを、実行者・プラットフォームに対して意見を伝えやすい窓口を設けるなどの対策を講じていく。