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中国EV大手「BYD」が日本市場参入 '23年に3車種投入

バッテリーやEVを手掛ける中国BYDの日本法人ビーワイディージャパンは21日、日本の乗用車市場参入を発表した。2023年1月から順次EV 3車種を販売開始する。販売を予定しているのはミドルサイズe-SUV「ATTO 3」と、コンパクトカーの「DOLPHIN」、ハイエンドeセダン「SEAL」。'23年1月からATTO 3を発売し、順次日本展開を図る。

ATTO 3(アットスリー)は、'23年1月から日本市場に投入。BYDが独自開発した「ブレードバッテリー」を搭載したEVプラットフォーム「e-Platform 3.0」を採用し、485kmの航続距離(WLTC値)と高い安全性、フラットな床面による広い車内空間を実現するという。

ATTO 3

DOLPHIN(ドルフィン)は、'23年中頃に市場投入予定のコンパクトEV。海からのインスピレーションを得て、エクステリアとインテリアの随所にイルカをイメージしたデザインを施している。「e-Platform 3.0」を採用し、471km(WLTC値)の航続距離を実現。スタンダード、ハイグレードの2種類で展開し、両グレードで交通標識認識システムや誤発進抑制機能などの安全装備を標準搭載する。

DOLPHIN

SEAL(シール)もDOLPHINと同じく海からのインスピレーションを得たという、スポーティーなEVセダン。BYDが5月に発表したばかりの最新モデルで、日本市場には'23年下半期に投入予定。航続距離は555km(欧州WLTP値)。

SEAL

BYDは、中国・深センに本社を構え、乗用車のほかEVバスやEVトラックなどの商用車も含め、世界70超の国と地域で展開する自動車メーカー。BYDの乗用車は、2021年に前年比220%増の約60.4万台のNEV(EV、PHEV、FCVの中国における総称)を販売。'22年1-6月には前年同期比3倍超となる約64万台を販売し、NEV販売台数世界1位としている。

これまで日本市場では、2005年にBYDジャパンを設立し、EVバスやEVフォークリフトなどを展開しており、国内EVバスシェアは約7割。特に商用領域においてモビリティの電動化を進めてきた。今回の乗用車日本投入に向け、7月にBYD Auto Japanを設立し、日本市場におけるEVの選択肢拡大を図る。