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新型コロナ状況把握に新指標「レベル」。ワクチン拡大で医療負荷を重視

政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会は8日、新形コロナの感染状況を把握するための新たな「5つのレベル分類」を発表した。これまでの「ステージ」では感染者数に重きを置いていたが、新しい「レベル」では、医療逼迫の状況に重点を置き、都道府県ごとに評価していく。

従来のステージ分類は、ワクチン接種以前における新規陽性者数と医療逼迫との関係を想定していたが、国民ののワクチン接種率が70%を超え、医療提供体制の強化や治療薬の開発が進み、新規陽性者数でも軽症者の割合が多く、入院病床の利用も減少してきた。そのため、感染状況把握のための指標も「レベル」に見直しを行なう。

レベルの基本的な考え方は。「医療逼迫が生じない水準に感染を抑え、日常生活の制限を段階的に緩和し、教育や日常生活、社会経済活動の回復を促進する」というもの。安定的に⼀般医療が確保され、新型コロナ感染症に対し医療が対応できている状況(レベル1)を目指すべきとする。

  • レベル0(感染者ゼロレベル)
  • レベル1(維持すべきレベル)
  • レベル2(警戒を強化すべきレベル)
  • レベル3(対策を強化すべきレベル)
  • レベル4(避けたいレベル)

レベル0、1では、日常生活を回復していくが、レベル2になると、医療負荷の拡大に対し、警戒を強化していく。医療体制が脆弱な地域では早めのレベル2移行を促していく。

レベル3は、一般医療に影響がでる状況とし、強い対策を講じる必要がある状況。これまでのステージ3の最終局面やステージ4に相当し、国民への強い呼びかけや緊急事態宣言などが必要な段階となる。レベル4は、⼀般医療を大きく制限しても、新型コロナ医療に対応できない状況。

各レベルに応じた対策は、各都道府県が予測ツールやこれまで用いてきた様々な指標を使って総合的に判断していく。