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顔認証でワクチン接種確認。NECが富士山で実証実験

富士山富士宮ルート2合目において、顔認証を利用してワクチン接種記録書またはPCR検査結果報告書を確認する実証実験が実施される。静岡県、NEC、アルム、イーソリューションズが協働で、2022年度以降の富士登山時への導入を目指す。

対象者は、富士宮市観光協会が企画し、10月11日から順次募集を開始する「富士山周辺トレッキングツアー」に申し込んだ約100名。富士山富士宮ルート2合目の水ヶ塚駐車場にて、11月6日、7日に実施する。

静岡県では2021年の山開きから、富士山富士宮ルート2合目の水ヶ塚駐車場などのシャトルバス乗り換え駐車場や各登山口五合目等において体調チェックを行ない、チェック済みの人にはリストバンドを配布し、登山中の装着を促していた。

実証実験では、富士山周辺トレッキングツアー参加者に、事前に救命・健康サポートアプリ「MySOS」をダウンロードして、顔写真や個人情報、健康情報、およびワクチン接種記録書または参加前72時間以内のPCR検査結果報告書を登録してもらう。

実施日には、富士山富士宮ルート2合目の水ヶ塚駐車場に実証実験専用ゲートを設置。顔認証を実施することで、事前登録済のワクチン接種記録書またはPCR検査結果報告書を確認する。なお、マスクを着用したままで顔認証可能。

実証実験を通じて、手間なく正確に、ワクチン接種やPCR検査結果を確認できること、および体調チェックの手続きを顔認証による事前登録情報の確認に代えることの有効性を評価・検証する。静岡県は2022年度以降、デジタル技術を活用した、よりスムーズな、混雑を避けた体調チェックの手続きを検討する。

実証実験では、NECの生体認証「Bio-IDiom」の中核技術である顔認証技術を活用。またアルムが開発・提供する健康サポートアプリMySOSを利用する。MySOSは新型コロナウイルス感染症対策に対応しており、PCR検査のデジタル陰性証明書を受け取れる。イーソリューションズは、富士山での安全・安心な観光を再び実現するため、静岡県、NEC、アルムとともに計画の立案・推進を行なう。

今後4者は実証実験の結果を踏まえ、富士登山以外の、静岡県内の観光領域への展開も検討する。