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スカイツリーで「はやぶさ2」や「しんかい6500」を観られる「Society 5.0科学博」

内閣府と海洋研究開発機構(JAMSTEC)の共同主催によるイベント「Society 5.0科学博」が東京スカイツリーで開幕した。開催期間は7月15日から28日まで。一部は9月5日まで展示される。入場は無料。

屋外会場には、JAMSTECの有人深海調査船「しんかい6500」などが展示されるほか、屋内では初展示となる「はやぶさ2」の帰還カプセル(実物)や、実物大模型など宇宙関連技術のほか、海洋コーナーでは、無人深海探査機や研究船の模型なども展示。その他、空飛ぶクルマの実物や、様々な技術展示も行なっている。

屋外展示されているJAMSTECの有人深海調査船「しんかい6500」

Society 5.0とは、狩猟社会(Society 1.0)、農耕社会(Society 2.0)、工業社会(Society 3.0)、情報社会(Society 4.0)に続く、新たな社会を指すもので、第5期科学技術基本計画において日本が目指す未来社会の姿として初めて提唱された。サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会(Society)としている。

1階では、科学技術のふたつのフロンティアである宇宙と海洋に注目した大型展示を実施。宇宙コーナーでは、国際宇宙ステーションや日本実験棟「きぼう」の模型や、「はやぶさ2」の帰還カプセルを初展示。

「はやぶさ2」の実物大模型
再突入カプセルの「インスツルメント モジュール。実物
同背面ヒートシールド
同搭載電子部品
トヨタがJAXAと開発を進める月面探査車両「ルナ・クルーザー」の模型
国際宇宙ステーション(ISS)の模型
「きぼう」日本実験棟の模型
H-IIA/Bの第一弾エンジンに使用されている「LE-7Aエンジン」

海洋コーナーでは、無人深海探査機や研究船の模型などを展示することで最先端の海洋研究技術に触れられる展示を行ないながら、海洋の美しさや不思議さ、奥深さを体感できる展示としていいる。

航行型AUVの実物
しんかい6500用ののぞき窓
模型と半透明ディスプレイを使ったインタラクティブな展示も
海底地震計
漂流フロート
熱水噴出口(チムニー)に群がる深海底の生き物の模型展示

東京スカイツリータウン4階では、政府が主導して行なった「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)」や「革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)」の成果を中心とする科学技術を展示。空飛ぶクルマや「しなやかタフポリマー」を使った実物車両などの他、様々なロボット、センサー類などを展示する。

空飛ぶクルマ「SD-03 SkyDrive 有人試験機」
「しなやかタフポリマー」を使った実験車両。繰り返し負荷がかかっても強度を維持する次世代の素材
しなやかタフポリマーにゴムを合成することで、従来よりも薄く軽量なタイヤを作る事も可能
航空機用の合成開口レーダー「Pi-SAR」のアンテナポッド。レーダーによって詳細な地形形状を取得し火山活動などの観測を行なう