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「森永ミルク生活(宇宙用)」。粉ミルクが初の宇宙日本食認定

森永乳業の大人向け粉ミルク「ミルク生活」が、宇宙日本食「森永ミルク生活(宇宙用)」として認定された。粉ミルクの宇宙日本食認定は初。宇宙日本食は日本人宇宙飛行士のために開発される宇宙食。宇宙航空研究開発機構(JAXA)の認定を受けることで、国際宇宙ステーション(ISS)に持ち込むことができるようになる。

JAXA指定容器に森永ミルク生活(宇宙用)を20g入れ、ISS船内で注水して飲用する。指定容器以外の製法、成分は地球で販売しているミルク生活と同じもの。地球で販売する予定はない。

ミルク生活は、1920年から育児用ドライミルクを製造している同社の知見を生かし、2016年10月に発売された大人向けの粉ミルク。独自の機能性素材や、大人の健康をサポートする6大成分と栄養素を配合している。宇宙では効率的に栄養を摂取する必要があることから、本製品が宇宙食に向いているとして、開発が進められた。

宇宙日本食は、ISSに長期滞在する日本人宇宙飛行士のストレス緩和や、仕事の効率維持などのために開発された宇宙食。認定を受けるには、栄養成分検査や1年半(18カ月)の保存試験などに合格し、JAXAが設定する「宇宙日本食認証基準」をクリアする必要がある。

同社では、2017年11月からプロジェクトチームを発足。宇宙日本食用の保存性試験や、1,000ページを超える申請書を作成した。2019年2月に1時審査を通過。2019年3月に製造工場である大和工場(東京都東大和市)がJAXAによる立ち入り検査に合格。2019年10月にPre 宇宙日本食として認証を取得し、今回、正式な認証取得となった。