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QRコード+ブロックチェーンのスマホ乗車券実験。近鉄など

近畿日本鉄道など5社は、ブロックチェーン技術を使ったQRコードによるデジタル乗車券の実証実験を2月17日から23日まで行なう。参加企業は、近畿日本鉄道、三菱総合研究所、オムロン ソーシアルソリューションズ、chaintope、近鉄グループホールディングスの5社。

乗車券をデジタル化し、アプリに搭載した場合の利便性や業務効率、コストなどを検証。QRコード乗車券の社会実装に向けた課題解決策、推進方法を検討する。

また、ブロックチェーン技術の信頼性や耐改ざん性等の特徴を活かし、セキュリティ面の強化や利便性の向上を図ることで、同技術の利用可能性を探る。具体的には、チケットの発行・管理システムの品質、保守・運用面、コスト面での検証などを行なうことで、スマートコントラクト(自動的に契約を実行する仕組み)実現の課題などを整理する。

実験では、企画乗車券(フリーパスなど)をQRコードでデジタル化。実験用の自動改札にQRコードをかざし、入出場日時記録や、入出場の可否判断などを行なう。

実験は、近鉄難波線「近鉄日本橋」駅と近鉄大阪線「近鉄八尾」駅の2駅で実施。参画各社を中心とした関係者約50名が参加する。

参加企業の役割

将来的には、「伊勢・鳥羽・志摩スーパーパスポート“まわりゃんせ”」等の企画乗車券をデジタル化してオンライン販売するなど、利便性を向上。インバウンド観光客でも簡単に購入できる仕組みを整える。

発券、改札等の業務も効率化し、紙・磁気の乗車券で必要だった業務コストも削減。デジタル地域通貨「近鉄ハルカスコイン」「近鉄しまかぜコイン」等の決済機能と一体化し、発券や移動、決済までの流れをスマホでシームレスに完結できるようにする。

また、移動、購買についてのリアルタイムデータを集約・分析することで、新たな需要、サービスも模索する。