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アシックス、足裏の着地法や傾きを検知し、走りを改善するスマートシューズ

アシックスが開発中のスマートランニングシューズ

アシックスは、開発中のスマートランニングシューズをCES会場で公開した。専用のセンサーをシューズに内蔵し、ストライドの特徴や足の着地のタイプなどを検出し、走りの改善に役立てる。足の動きをデータ化する「ORPHE TRACK」を開発するno new folk studio(nnf)と共同で開発し、2020年以降にグローバルでシューズを順次発売する。

nnfが開発するスマートフットウェア「ORPHE TRACK」は、6軸のモーションセンサーを備えたモジュールを靴中に配置。ランナーが足裏のどの部分で着地しているか(着地法)、着地時の足の傾き(プロネーション)、地面との接地時間(左右バランス)、ストライドの広さ、ピッチなどを検出できる。この技術をアシックスのシューズに応用していく。

モーションセンサーをシューズの中に内蔵できる

アシックススポーツ工学研究所は、1万人以上のモーションデータなどランニングに関する長年の知見を持っているが、nnfが持つ「足そのもの」のデータを組み合わせることで、さらに走行フォームなどの正確な検出を実現。フォームの改善などにつなげていく。

スマートランニングシューズでは、両社のデータやノウハウを組み合わせ、ストライドやミッドフット着地、ヒール着地といったランニングの特徴をフィードバック。ランニングデータを素に、アプリで走行方法のアドバイスを行ない、ケガをしにくいフォームへの改善や効率の向上を図る。

ブースにおけるデモでは、トレッドミルでの1分半のランニングの後に、足裏の着地のタイプや歩幅、傾きなどをデータで表示。画面上で走り方の改善提案などが行なわれた。

開発にあわせ、nnfは、アシックス・ベンチャーズを引受先とする第三者割当増資を実施。アシックスは、nnfのセンシングやデータビジュアライズ技術を組み合わせ、走行中のランナーの足運びを解析するスマートフットウェアの開発を目指す。